優勝 小西杏・福原愛(ミキハウス・ミキハウスJSC)
小西杏・福原愛(ミキハウス・ミキハウスJSC)が初優勝を飾った。準決勝で世界3位の武田明子・岸真由(チームマツシタ)をフルセットで破ると(写真)、決勝の塩見亜矢子・今坂亮子(池田銀行)にはストレート勝ちを収めた。
しかし……偏見を承知でいえば、今回の女子ダブルスは低調だった気がしてならない。男子ダブルスにも書いたが、「ほれぼれするようなペア」は残念ながら見つけられなかった。このまま組みつづけていけば面白いと思ったのは、ベスト4の藤沼亜衣・樋浦令子(ミキハウス)のペアぐらいか。
「勝てば官軍」と言われればそれまでだが、1+1が2になる、そんな数式のような予定調和の試合を見たところで、あまり面白味はない。少なくとも私は、結果だけを見ているわけではない。もしかすると、私は高望みしすぎなのかもしれない。
そんなことより気になったのは、会見での小西の一言だった。
「全日本は1回は優勝したいと思っていたので、うれしいです」
前回シングルスで2位になったとき、優勝にはこだわらないという彼女に、私は「全日本は1回もとれなくてもいい?」と聞いた。「1回とれればいい」という答えが返ってきた。それはシングルスのことではなかったのかという思いが、いまも頭から離れない。
決勝 小西・福原 3(10、8、6)0 塩見・今坂