「俺なんか猪木さん、ゴッチさんに洗脳されてんだ」

[写真]事務所に飾られた藤原喜明の肖像写真。若き日より変らぬ、その肉体の充実ぶりは絶え間なく続けられた鍛錬によるもの (C)kawazu

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――藤原教室というものが始まったきっかけというのは?

「一番最初に練習してたのは、俺と佐山だよな。で、前田が入ってきて、高田も入ってきた。あと、(佐々木)健介もいたよな」

――そうなんですか?

「うん。あと笹崎(伸司)もいたな。その後には、山田(恵一)、船木(誠勝)がきて、鈴木(実)もきたよな」

――彼らは純粋に強くなりたいという気持ちから入ってきたのでしょうか?

「いや、だって根本的に、そういう技術を持ってないとデカいヤツとできないだろ?プロレスからそれを取ったら何も残らないじゃん?」

――今のプロレスは、それを取ってしまった?

「俺からは何もいえないけどな(笑)」

――猪木さんも同じような価値観だった?

「だと思うよ。早い話が俺なんか猪木さん、ゴッチさんに洗脳されてんだよ」

――では、どの辺りからプロレスは変わってきたと思われますか?

「それはいえないけどな、俺と猪木さんで共通した意見はあんだよな」

――そうでしたか。また、90年になれば、PRIDEやUFCが出てきましたよね。藤原さんはどのような印象を持たれていましたか?

「倒した相手を殴っていいということになると、最後は力だとか、立ち合いになるし、当時は美しくないと思ったね」

――ヒクソン・グレイシーに関しては?

「巧いよね。あとコレ(心臓を指差す)がいいよね。要するに、日本人は絶対勝てない。どうしてかっていうと、お前分かるか?」

――力や体格も違いますし・・・。

「それから?」

――スピードも違いますよね。

「俺にいわせれば気持ちなんだよな。日本人は先輩を尊敬するだろ?尊敬する人は殴れない。俺だって、猪木さんに“さあ、来い”っていわれても殴れないよ。寸前まではいっても、関節が取れそうでも、“取っちゃマズイのかな”って(笑)。だから、力以前にやっぱり勝てないよ」

――そういう意味では、外人選手の方が勝利に貪欲ですよね。

「まずは、そういうところからして勝てなかったよな。頭いいのは、ヒクソンは神秘的なイメージを作り上げたこともあるよ」