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さくらコラム第12回:必殺技の開発(3ページ目)

大好評さくらコラム。今回は、“必殺技”開発の秘密。女子プロレス界に伝わる数々のエピソードを広田さくらが独自の視点で紹介します!

執筆者:川頭 広卓

高田純次さんご本人から使用承諾を得た

また、使い方で既存の技にオリジナル色を出す選手もいました。

ハードコアスタイルのKAORU選手は、場外で机に寝かせた選手めがけて、コーナーやら、照明トラスやら、会場二階席やらと、とにかく高いところからセントーンを敢行することで、女子では唯一無二のセントーンの使い手になりました。

この技は、とても道場での練習は不可能なので、当然本番一発勝負になってきます。これはやはり、キャリアと経験とアドレナリン。そしてなにより「多分できる」という、KAORU選手、持ち前のアバウトな感覚のなせる技だと思います。

そして意外とオリジナル技が多かったのが、ほかでもないこの私です。

“沖縄固め”、“高田純次”などが代表としてありますが、沖縄固めは沖縄ツアーでシーサーを見た時、「この犬を何か技に出来ないか?」と考えて開発した物です。

今思えば、技に入る前にかなり複雑に色々と動く割には、最後はただの丸め込み技でした。

ちなみに、どのあたりがシーサーかというと“押さえ込んでいる顔がシーサー”なのです。

また“高田純次”も、ただ寝ている相手に倒れこんでヘッドバットをするだけなのですが、その前に“手を前後に動かし、その場でクルクル回る”という高田純次さんの持ち芸を入れてからヘッドバッドを打ち込むので、こう命名しました。

ロック様のピープルズエルボーと一緒で、シンプルな技の前にワンアクション入れる事により、一撃必殺の技となるのです。

もっとも、隙がありすぎるため、かなりの確率で対戦相手にスカされていましたが、ちなみにこの技は、高田純次さんご本人から本当に使用承諾を得るまでに至りました。

このようにオリジナル技とは、自由な発想と飽くなき挑戦により完成されるものなのです。

同じ技なのに名前が違ったりする事の多いプロレス技だからこそ、それぞれの持ち味を活かした、自分だけの遊び心満載な技が求められているのではないでしょうか。

今回の秘密の女子プロレス『技の開発の秘密』いかがでしたか?
それではみなさん、また次回お会いしましょう。


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