賛否の興行、彼らが伝えたかったメッセージとは?
バラモン兄弟のメッセージは過激に強烈だが、リング内外で異彩を放つ彼らの魅力は常識の範疇を超えた発想や行動力にもある |
両大会に共通したキーマンとなるのは、本サイトでもお馴染み、バラモン(佐藤秀&恵)兄弟である。8月には、復活したUWA世界6人タッグ王座を獲得し、みちプロ&エルドラドのリングを股にかけては針の振り切れた暴走ファイトで大暴れ。今月初旬には、初のプロデュース興行も実施した。
そんな彼らにとって、今年最後の大勝負となるであろう両後楽園大会について、その展望やら意気込み、(既に試合を終えたみちプロの)感想を聞くや、話は意外な方向へとシフトした。
遡れば、20日前。彼らは、12月2日に初のプロデュース興行を行い、前例なき試合形式や演出面で<※2>、専門誌からは「バラモン興行を斬る」といった批判記事が掲載され、バッシングを受けることとなった。
プロレスラーには自身を“表現者”と呼ぶ選手もいる。リアルファイトの様な勝ち負けだけでは図り知ることのできない試合の中には、ミュージシャンが自身の想いを音楽にのせて歌う様に、プロレスラーはその想いをプロレスに込める。
また、彼らは決して度の過ぎた悪ふざけや、安易で過激な見世物を提供しようとしている訳ではない。そこには強烈過ぎるほどの想いやメッセージを込め、リングに上がっているのだ。
だが、残念ながら、その想いは意外な程ファンに届いていないのも事実。誤解のないよう前置きすれば、本インタビューは決して擁護記事ではない。なぜなら、私自身もあの試合自体の是非を聞かれれば、“非”であるからだ。
バラモン兄弟のメッセージや、その伝達手法は過激に強烈だが、リング内外で異彩を放つ彼らの魅力は、こうした常識の範疇を超えた発想や、グレーゾーンを直走ることができる行動力にもある。
バッシングを受け、賛否を巻き起こした、あの興行の中で彼らが伝えたかったメッセージとは何なのか?これを知ることで、年末最後の闘いにおいても、彼らに対する観方は変わってくるかもしれない。
昨今のプロレス界では、観客は総じてただの傍観者となった節がある。提供された試合をただ受け入れる。その試合がメインであれば、大会の“締め”を期待し、レスラーがマイクで発する言葉に、この日の“答え”を求める。自分の目で見て、感じ、考える。そんな当たり前のことすら、プロレス界では置き去りにされてしまっているのだ。
図らずも、二人へのインタビューは、大事なことを思い出させてくれたりもした。
■必読インタビューは次ページから!
エルドラド、2007年ラストに何かが起こる!?
■『I WAS BORN TO LOVE TREASURE』日時:12月29日(土)18:00開場/19:00試合開始
場所:後楽園ホール
チケット&問合せ:エルドラド事務局(TEL:03-3868-2021)
エルドラド公式サイト
■主要対戦カード
・UWA世界6人タッグ選手権・ラダーマッチ
[王者]菅原拓也、バラモンシュウ、バラモンケイ
vs [挑戦者]“brother”YASSHI、ジャンピングキッド沖本、ディック東郷
・シングルマッチ
ミラニートコレクションa.t. vs ミラノコレクションA.T.
・インディペンデントワールドジュニアヘビー級タイトルマッチ》
[王者]飯伏幸太 vs [挑戦者]KAGETORA
・4VS4イリミネーションマッチ
近藤修司、谷嵜なおき、アントーニオ本多、清水基嗣
vs 大鷲透、ベアー福田、ヘラクレスオオ千賀、CHANGO