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綱川先生に聞く、ドーピングと素朴な疑問(3ページ目)

アナボリックステロイドの副作用は、心身を蝕み、時として人の命さえも奪ってしまう。そんな恐るべきドーピングに対する素朴な疑問をリングドクター・綱川先生に聞いたインタビュー後編。

執筆者:川頭 広卓

“やらない、やらせない”ごく基本的なこと

――では、正しい知識を持たずに、無知が故にステロイドを使用する選手もいるんでしょうか?

綱川先生「それはそうかもしれないですね。会場で使用しているなんて話を聞くこともありますから。やっぱり、ナチュラルがいいですよね。“It's Natural”ってことで」

――一時のために、ステロイドを打って試合をして、試合後の検査で、せっかくやった試合が無効になってしまうこともあります。

綱川先生「UFCなどでは、両者失格なんてケースもありましたよね」

――一度でもステロイドを使用した選手は、半永久的に検査に引っ掛かってしまうのでしょうか?

綱川先生「期間にもよりますが、使用を止めれば大丈夫ですね」

――まだ、日本におけるステロイドの検査や体制作りも時間が掛かりそうですが、先生が望まれることというのはありますか?

綱川先生「そうですね、やっぱり選手は自ら購入したり、使わない。医師もそういうことをやらない。本当に、ごく基本的なことですよね」

綱川慎一郎先生 Profile

広島県福山市出身、1973年10月22日生まれ。
北里大学医学部卒業後、東京警察病院に入局。その後、関連病院で研修を行い、2007年4月より多摩脳神経外科・整形外科に勤務する傍ら、リングドクターの中山健児先生との出会いをきっかけに、修斗・PRIDE・HERO'S・ZST・CAGE FORCE・レスリング・UWAI STATION・WWE・新日本プロレスリング・リングスといった様々な団体、イベントでリングドクターを務める。

また、現在は引退をしているが、激務の合間を縫っては格闘技の練習にも打ち込み、ZST大会に出場するなど選手としても活躍した。

◇資格
日本整形外科学会専門医
日本体育協会公認スポーツドクター(日本レスリング協会)
日本医師会公認スポーツ健康医

◇関連リンク
・多摩脳神経外科
http://www.tamaneuro.com
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