プロど根性が生み出した至極の技
ちなみに、簡単そうに見えるこの受け身ですが、実はかなり高度です。やはり反射的に手が出てしまうので、度胸と覚悟が必要だし、技術的にも手が使えず、顔で受け身を取らなければいけない。
特に紙一重で鼻をズラすのは、我ながら職人の域です。
というか、鼻が低い私だからこそ成り立った受け身なのかも知れません。
鼻の高いKAORU選手や、鼻の長い尾崎選手には向いていないでしょう。
そして当然ですが、この受け身のダメージは前受け身の時より大きいです。
そこは自分の体とのせめぎ合いなのですが、それでもリングに立つと、多少ダメージを多く受けても観客を沸かせたい、リアルに痛みを伝えたい、みたいな気持ちになってしまいます。
だからこそ、この受け身では失敗は絶対許されません。
だって受け身で笑いを取り、顔を上げて鼻血が出ていたら、お客さんはドン引きでしょう。それでも、私は顔がリングにぶつかる直前、鼻をカバーするために少しずらしてほお骨で受け身を取っていましたが、いつも右だったので、先日歯医者に行った時、“右のほお骨の骨格がずれている”と言われました。
このように、結構なリスクを背負う顔面受け身ですが、これは「受け身だってエンターテイメント、立派な見せ場なのだ」と考えていた、広田さくらのプロど根性が生み出した至極の技なのです。
もし今後、この顔面受け身を継承しようという奇特なレスラーの方がいらっしゃいましたら、毎回交互に顔の向きを変えて倒れることをお勧めします。
いやあ、くだらない事を熱く語ってしまいました。
でも、なんだか深いような気もします。
また一つ、秘密が紐解かれましたね。
それでは、また次回。
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