ホームシック。そこで思いついた「KAIENTAI-DOJO」

KAIENTAI-DOJOは4月8日に後楽園ホールで旗揚げ5周年興行を行う!その集大成やいかに?
ガイド:では、実際にWWEに上がりながら、現在のKAIENTAI-DOJOの構想を練るようになったのはいつ頃からですか?

TAKA:それもネタをばらしてしまうと、フナキとやっていながらも当時、自分はプエルトリコというこれまた日本文化の全くないところに住んでいたので、寂しいなと……。

ガイド:ホームシックにかかってしまったと?

TAKA:「なんかねーかな?」って思いながら、日本から送られてきた雑誌を読むと「ウルティモ・ドラゴン、闘龍門が大ブレイク。メキシコで道場を作り、練習生を育てて日本に逆輸入」って書いてあるんですよね。それ見たら「ん、待てよ」と。

ガイド:当時、身長・体重規定も設けず、練習生が学費を払って、なおかつメキシコで育てるというのは画期的でしたよね。

TAKA:そのプエルトリコ版をやろうかな、なんて思った訳ですよ。とにかくプエルトリコに1人でいるのが嫌だったし、浅井さんにできて俺にできないことはないだろうし、同じことやっちまおうって。それでちょっと宣伝したら、生徒が集まっちゃって、そこからが大変でしたね。思いつきだから道場どうしよう、住むとこどうしようって。全ては自分のわがままから(笑)。

ガイド:本来なら設立の準備だけで何年も時間を費やすものなのでしょうが……。

TAKA:確かに色々と大変でしたね。結局、それまで約10年間一レスラーとしてやってきて、人の上になんか立ったことないから。しかも、自分はどちらかといえば、運動神経がいい方だったので、なんでもすぐにできる方だった。でも、そういう人って他人に教えられないんですよね。「はい、やってみて」とは言うものの、生徒ができないと、なんでできないのかがわからない。「なんでできないんだ!」って怒ったりもしましたけど、これが後々いい経験になりましたね。教えることで自分にとっても基礎の見直しになったし、勉強にもなった。

ガイド:TAKAさんがWWEを辞めて日本に帰ってくる。傍から見れば、栄光を捨ててしまうのが非常にもったいないような感じがありました。

TAKA:自分も日本に帰ってはちょこちょこ試合をしてましたけど、本当はあれって(WWEとの)契約違反なんですよ。分厚い契約書があったんですけど、英語だし一切読まず、ばれないだろくらいに。

ガイド:契約書を全く読まないなんて、TAKAらしいというか、なんというか……。

ビンス・マクマホン公認のトラブルメーカー

TAKA:そしたら全部WWEにばれてたらしく、そもそも、WWEに所属しながら道場を開くということ自体もダメだったみたいで、一時期WWEの合間に日本に帰って雑誌のインタビューを受けた際に、「WWEなんてKAIENTAI-DOJOの資金源ですよ」みたいにいったのが、なぜかアメリカに流れてて、これを知ったWWE幹部が怒っちゃったんですよ。で、その後にWWEから呼ばれた時に、「遂に俺も終わりかな」って。そしたら、これは武勇伝になるんですけど、ビンスから直接「ユー、トラブルメーカー」って(笑)。

ガイド:おお!ビンス・マクマホン公認のトラブルメーカー!? ある意味、これは究極の賛辞ですよね。

TAKA:副社長からは「お前が日本人じゃなきゃ、どっかの田舎に飛ばしてやるぞ」って言われました。でもね、それでもWWEに残れたんですよ。やっぱり仕事面がよかったのか……。

ガイド:WWEにとっては稀有な存在だったと?

TAKA:ただ、自分の中でもどこかで辞めるきっかけを探しながら、ずるずるいた中で、5回くらい肩を脱臼して、ぐらぐらになって「もう、辞めろってことかな」って思っていたんですよ。でも、これじゃ日本帰っても試合できないんで、ずるい考えが働き「WWEに所属のまま手術しよう」と。で、手術代とか全部WWEが負担してくれるから、HHHとかが手術した名医を紹介してもらって(笑)。

ガイド:さすが、転んでもただでは起きませんね。

TAKA:後は治療中っていいながら、プエルトリコで生徒を教えたり、闇で試合もしながら、その後、KAIENTAI-DOJO旗揚げ日を決めて日本帰ってきたんですよね。

ガイド:WWEと関わる最後となったのは?

TAKA:最後はWWEが日本の横浜アリーナで試合をする時に、フナキもTAJIRIもくるから、WWEに「俺も出ていい?」って聞いたら、「いいよ」っていうから、フナキのセコンドして出たんですよね。あれがTAKAみちのくとしてのWWE最後の仕事ですね。

ガイド:現在、WWEと関わることはありますか?

TAKA:それ以降もWWEは何回も日本にきているけど、一回も会場には行ってないですね。見たいとも思わないし。でも、選手、向こうではボーイズっていいますけど、ボーイズの絆は凄い強いですよ。日本もそうですけど、会社同士が仲悪くても、選手同士は仲良かったりしますからね。

ガイド:TAKAさんにとって、WWEとは?

TAKA:お金にもなったし、アメリカ、カナダ、ほとんどの州に行きましたし、色んな経験積んで精神的にも肉体的にも強くなった。また、ショースポーツでも世界最高峰なんで、それの裏側を約4年半みれたというのも、凄い勉強になりましたよね。一言でいうなら、最高の修行。

ガイド:そして、2002年に日本でKAIENTAI-DOJOが旗揚げされるのですが、まず印象に残ったのは、選手が技を大切に使っている。このあたりにもTAKA選手がWWEで培ったものが根付いているんだなと。