現代社会の若者を象徴するヒール、誕生へ

(左から)バラモンケイ、KAGETORA、卍丸、バラモンシュウ
名もなきヒール(悪役)4人組がインディーマット界を席巻している。みちのくプロレスや大阪プロレスでの試合は、景虎、佐藤秀、佐藤恵、大間まぐ狼と名乗り、ホームリングでもあるプロレスリングElDoradoや大日本プロレス参戦時は、KAGETORA、バラモンシュウ、バラモンケイ、卍丸と名を変える。

みちのくプロレスでは、『STONED』というユニット名こそ付いてはいるが、リングネームすら定まらない“無名”の彼らは、その存在同様、常識外れなファイトを繰り返す。観客席に雪崩れ込んではビールをぶちまけ、会場内設備を破壊しては賠償請求が所属事務所に送られ、挙句の果てには、リングサイドの記者からカメラやパソコンを取り上げ、凶器に使用。ファン、関係者、身内ですら迂闊に近寄ると何をされるか分からないという恐怖が常に付きまとう。

名もなき4人組。元々は、1997年にウルティモ・ドラゴンがメキシコ・ナウパルカンに設立した、日本人ルチャドール養成学校『闘龍門』のメンバー。ここで2002年から行われたプロジェクト『闘龍門X(エックス)』は、小柄な彼らを立派なレスラーへと導いた。

それでも、その驚異的な身体能力は本物。昨今の活躍は目覚しい限りで、チームのリーダー的存在、KAGETORAは菅原拓也とのタッグで、ZERO1-MAXを主戦場にJrのトップどころと凌ぎを削る。その一方で、バラモンシュウ、バラモンケイはセーラーボーイズというベビーフェイスから、見事ヒールターンに成功。これまでのイメージを完全に払拭し、さらには東北タッグ王座も手中に収めた。

特定の名を持たずに浮遊的。万能ならも無気力。宗教的な危うさをも身に纏う。

ひょっとしたら、“現代社会の若者を象徴するヒール”というのは、彼らを指すのかもしれない。今後のプロレス界に名を残すヒールユニット確立へ期待が高まる中、彼らに話を聞く機会があった。無茶苦茶でバラバラ。辻褄の合わないインタビューではあったが、それこそが彼らの魅力となる。

支離滅裂のインタビューが始まる……

ガイド:改めまして自己紹介をお願いします。

バラモンシュウ:ファーザーのチャクラにより預言者となったバラモンシュウ。

バラモンケイ:同じくバラモンケイ。

卍丸:(すごんで)卍丸っす。

KAGETORA:俺はKAGETORA。

ガイド:最近では、様々なリングで活躍されていますね。主戦場は一体どのリングになるのですか?

バラモンシュウ:我々二人は、主に予言をしている。

卍丸:……。

KAGETORA:エルドラドの他には、みちのく、ZERO1-MAXのリングを中心に試合をしている。どのリングでも相手をぶっ潰すだけ。