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WWEスーパースターに聞く 日本マット界人気復興のキーワード

昨年7月以来の来日となるWWEスーパースターの目に、現在の日本マット界はどのように映っているのだろうか?限られたメディアのみが許される選手への個別インタビューの際に、疑問をぶつけてみた。

執筆者:川頭 広卓

WWE日本公演の成功と陰

かつて新日本プロレスのリングでペガサス・キッド、ワイルドペガサスのリングネームで活躍したクリス・ベノワ(クリックすると拡大されます)
2006年2月4日、5日に行われたWWE日本公演『SMACKDOWN LIVE TOUR』。会場となった横浜アリーナには初日に8350人、二日目に7090人と二日間で述べ15440人のファンを動員。超満員とまではならなかったが、現在の国内プロレス事情を考えれば、横浜アリーナで二日連続で興行を行えるだけの団体、イベントはない。そういう意味では、今回のWWE日本公演はまずまずの成果といえたのではないだろうか。

WWEの日本公演といえば、丁度一年前となる2005年2月4日(金)、2月5日(土)にも、さいたまスーパーアリーナで日本初のテレビショーが行われている。『CRYSTAL Presents Road to Wrestlemania 21』と題し、WWEの2大ブランド、RAWとSmackDown!が揃って来日。年間最大のプロレスイベント・Wrestlemaniaを目前に、ストーリーを進めていく上で非常に重要な時期でのイベントを日本に持ち込んだことになる。

これまでの日本公演は試合を中心としたスーパースターのお披露目的な興行。ド派手な演出やバックステージでのやり取り、ストーリーを左右するようなマイクパフォーマンス……。これら生のWWEライブを体感するには、やはり本場アメリカへと行く必要があった。そのためか、日本で初めて行われるテレビショーにチケットは瞬く間に売り切れ。さいたまスーパーアリーナには連日大勢のファンが押寄せ、興行は大盛況のうちに幕を閉じた。

しかし、“祭りの後”とはよくいったもので、この公演を境に、日本のファンのWWEに対するモチベーションが落ちたことは否めず、それは同年7月の日本公演にも影響したほど。また、同時期に日本での地上波テレビ放送も終了し、国内のプロモーションにおいても、苦戦を強いられる格好となった。

ちなみに、昨年7月の日本公演では、WWEが日本国内での反響の鈍化を事前に察知し、公演スケジュールを大幅に修正。更には、当初、SmackDown!ブランドのみ来日予定だったプログラムを変更。『WWE SUPERSHOW』と題し、RAW&SMACKDOWN!両ブランドのスーパースターを一堂に来日させ、本場レッスルマニア顔負けの豪華な対戦を次々に実現させるといったテコ入れを施さざるを得ない事態となった。

上記は、WWEが日本市場へ力の入れ具合の高さを物語るエピソードでもあるが、彼らの予想以上に日本のプロレス人気は深刻な落ち込みをみせていた。
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