2004年はセ・パの上位順位的中、2005年はロッテ優勝を予想したコモエスタ坂本の2006年セ・リーグの展望と順位予想を公開する。優勝予想はなんとあの球団!
今年のセ・リーグは四強二弱
今年のセ・リーグは面白い。昨年Bクラスの3チームがそれぞれ新監督を起用し、上位3チームも2年目・3年目の監督と、フレッシュな顔ぶれが揃っている。
そんな中、昨年Bクラスに低迷したヤクルト・巨人が大幅補強に成功。去年の2強である阪神・中日を加えて四強を形成するだろう。牛島監督2年目となる横浜は、昨年3位と健闘したものの、効果的な補強がなされたように思えない。また、最下位の広島はブラウン新監督の手腕に期待されるが、こちらもラロッカの離脱など、戦力面で相変わらず苦戦を強いられる。
上位四強からどこのチームが抜け出すかは予想が難しく、今年はデータの抽出に相当な時間をかけたが、全く自信が持てない。打線ははっきり言って横一戦である。特に投手陣の出来の差や、新戦力の活躍、故障離脱者などが明暗を分けると思われる。全体としては昨シーズンよりも接戦になり、最終的に6チームは20ゲーム差内に収まるだろう。優勝ラインは80勝を少し越えたあたりか。プレーオフ導入も来年からなので、今年はシーズン最後まで激戦セ・リーグを期待したい。
■去年の成績と今年の予想順位
2006年予想順位 | 2005年最終成績 |
---|---|
1位 東京ヤクルトスワローズ | 1位 阪神タイガース(87-54-5) |
2位 中日ドラゴンズ | 2位 中日ドラゴンズ(79-66-1) |
3位 阪神タイガース | 3位 横浜ベイスターズ(69-70-7) |
4位 読売ジャイアンツ | 4位 ヤクルトスワローズ(71-73-2) |
5位 横浜ベイスターズ | 5位 読売ジャイアンツ(62-80-4) |
6位 広島東洋カープ | 6位 広島東洋カープ(58-84-4) |
球団別解説(去年の成績順)
【阪神タイガース】
昨年セ・リーグ優勝の阪神に大幅な戦力変動はない。アテネ五輪準決勝で日本から勝利を挙げたオクスプリングがローテーション入りを期待されるが、ウィリアムスが故障。
他の顔ぶれは大差なく、それならば優勝ということなのだが、近年のセ・リーグで連覇することは何故かかなり厳しくなっている。投手・打線とも、昨シーズンが能力・数字以上にできすぎと考え、今年は3位に。
【中日ドラゴンズ】
中日の戦力もあまり変わりばえしない。投手陣ではドミンゴの復活などが期待されるが、全体として昨年並みだろう。打線ではルーキー藤井が外野のスタメンに割り込むが、やはり昨年並み。
安定した戦力で2位~4位までの間に落ち着きそうだが、優勝を狙うためのプラスアルファが見つからない。結局、他チームの兼ね合いで順位が決まるだろう。落合監督の手腕を期待し、2位に。
【横浜ベイスターズ】
昨シーズン最終戦で3位を勝ち取った横浜だが、打線に変動はない。投手陣はセドリック・斎藤隆・ホルツの離脱を、元ヤクルトのベバリン、新人の高宮、ソニアで補強したが、全体として打線・投手陣とも昨年なみか昨年をやや下回るだろう。
よって今年は戦力アップしたヤクルト・巨人の後塵を拝すると考えられ、四強から遅れを取ってしまうだろう。5位と予想する。
【東京ヤクルトスワローズ】
古田新監督のもと、効果的な補強に成功。投手陣ではメジャーから復帰の石井一・木田・高津。打線では広島からラロッカが加入し、大幅に得点力が増した。
もともと試合運びと勝負強さには定評のあるチーム。石井一が期待通り働けば、優勝する戦力である。古田監督はしきりにチームの弱さを強調しているが、これは他チームやメディアにマークされないための煙幕である。
【読売ジャイアンツ】
投打ともに補強に成功。打者ではロッテから獲得した李スンヨプ・小坂が、離脱した清原・ローズ・元木らの穴を補って余りある。投手陣ではシコースキー・岡島を欠いたのは痛いが、オリックスからパウエル、西武から豊田、新外国人のグローバーを獲得し、ローテーションと抑えに厚みを増した。
原監督の復帰も期待大だが、形として完成された他チームに比べ、巨人は未だ再建途上の昨年5位チームであり、負の遺産が大きい。ペナントを大いに盛り上げてくれることは間違いないだろうが、接戦の4位と予想する。
【広島東洋カープ】
ブラウン新監督の手腕に注目したい。広島の旧弊であるキャンプでのハードトレーニングを止めたのは好材料。今年はシーズン最後まで上位チームに食らいついてくれることを期待したい。打撃面ではラロッカ・野村の離脱が大きい。
ラロッカを欠いても、1番~5番まではほれぼれする上位打線なのだが、下位打線の得点力の低さは致命的。ルーキー内野手の梵(そよぎ)が期待されるが、全体としては大きな変動はない。投手起用も先発5人で中4日プランを採用する話があるなど、ブラウン野球によるチームの立て直し策には期待が持てる。昨年の負け越し数(26)は下回るだろうが、最下位脱出は厳しそうだ。
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