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アメリカン・リーグ14球団の今シーズンを占う 「2005ア・リーグ展望」

日本人選手も多数活躍するアメリカン・リーグ。最後まで目が離せない2004シーズンの激戦を、各チームの戦力分析とともに予想する。

執筆者:コモエスタ 坂本

2004年のメジャーリーグは、ア・リーグ東地区2位のボストン・レッドソックスが「バンビーノの呪い」を打ち破って86年ぶりにワールド・チャンピオンの座についた。特にア・リーグ優勝決定戦でのニューヨーク・ヤンキースとの激戦は記憶に新しいところだろう。

今年もア・リーグでは、東地区のヤンキースとレッドソックスの争いが軸になるだろうが、中地区の上位2強、激戦が予想される西地区のチームがこのア・リーグ2強にどう絡んでいくかはポストシーズンの注目である。

ア・リーグの日本人プレーヤー

【東地区】ヤンキースには松井秀喜。ライバルのレッドソックス傘下にはデニー友利。デビルレイズに野茂英雄が移籍。

【中地区】ホワイトソックスにはクローザーの高津臣吾と今年新入団の井口資仁。インディアンスには昨年メジャー初勝利を挙げた多田野数人。

【西地区】マリナーズにはイチローと長谷川滋利、木田優夫。アスレチックスには阪神から移籍の藪恵壹。

(参考)「2005日本人メジャー情報」 - [野球・メジャーリーグ]All About

ア・リーグ東地区

■去年の成績と今年の予想順位
2005年予想順位2004年最終成績
1位 レッドソックス1位 ヤンキース(101-61)
2位 ヤンキース2位 レッドソックス(98-64)
3位 オリオールズ3位 オリオールズ(78-84)
4位 ブルージェイズ4位 デビルレイズ(70-91)
5位 デビルレイズ5位 ブルージェイズ(67-94)

チーム別短観(去年の成績順)

【ニューヨーク・ヤンキース】
2004年101勝を挙げ、地区優勝したものの、ア・リーグ優勝決定戦でレッドソックスに逆転負けを喫したヤンキース。毎年ワールドシリーズを視野に入れた戦力補強を行っており、今年も投の柱としてランディ・ジョンソンを獲得した。100勝前後を狙えるラインナップで、打線は好不調の波があっても余りある戦力。しかし投手陣を含め、全体的に高齢化が進み、リリーフ陣もやや手薄。順当に行けば、レッドソックスとの1・2フィニッシュなのだが、波乱もあり得る。この2チームのうち、ポストシーズンに残れない可能性があるのはどちらかと言えばヤンキースの方だろう。よって去年と同様に2位予想とする(去年は外れたが)。

【ボストン・レッドソックス】
2004年シーズン、ワイルドカードからワールドシリーズを制したレッドソックス。去年のガルシアパーラ放出後の体制がうまく行ったように、今年の補強も投手・野手ともに適切な手を打っている。オーティズとラミレスの中軸は健在で、見たところ穴はリリーフ(中継ぎ)陣ぐらいだろうか。ポストシーズンを去年のように勝ちきれるかどうかはわからないが、プレーオフ進出はまず一番堅いのではなかろうか。今年も1位予想とする。

【ボルティモア・オリオールズ】
昨年のテハーダ、ロペス、パルメイロに続いて、今年はサミー・ソーサを加え、打線はさらに大型化した。しかし投手陣とのアンバランスが目立ち、特にリリーフ陣の整備が遅れている。シーズン出足が好調でも、失速の可能性が高いと思われ、2強に続く3位予想とする。ヤンキースが不振の場合、大穴もあり得る。

【タンパベイ・デビルレイズ】
相変わらずの低予算チームで、チーム力は若手の成長頼りだ。ブルージェイズとの最下位争いというのが妥当な見方で、成長した若手もシーズン後半に他チームへ移籍する可能性も高く、強力なア・リーグ東地区の中で浮上するのは厳しいと見て、5位予想。見どころは野茂の加入で、日米通算200勝・また2ケタ勝利での復活なるかといったところ。

【トロント・ブルージェイズ】

2004年、地区最下位に沈んだブルージェイズ。シーズン途中にデルガドを放出し、打撃陣は壊滅的になった。投手陣はハラデーの復調が待たれる他、若手の成長もそこそこ期待できる。守備力は安定しており、総合的にデビルレイズよりは上に行くだろうと思われ、4位予想。

ア・リーグ中地区に続く→
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