今年のセ・リーグは決め手に欠ける
去年の予想は、開幕後の4月、広島がスタートダッシュしたものの各チームがほぼ横一線の時点で行った。結果はほぼドンピシャだった(1位中日・2位ヤクルト的中、3・4位と5・6位が入れ替わっただけ)のだが、今年の予想は困難を極める。まず本命と思われる中日も、このところ連覇のないセ・リーグで勝ち切るのは難しいかもしれない。さらに、他球団は全く決め手に欠ける。例年薄い戦力ながら最終的には何故か上位に食い込むヤクルトも、今年は開幕から投手難。巨人はそのアンバランスさが浮き彫りになったし、阪神も岡田時代で凋落を辿る。広島は相変わらず選手層が薄いし、横浜の若手野手や打線は育ってきたものの、主砲ウッズの離脱は痛く、投手陣にも不安定さを感じる。
そんな中で順位予想は全くの困難を極めるが、去年も書いた通り、ベテラン評論家諸氏においても予想は外れるので、私は今年も『外れても大胆に』をモットーに予想を展開してゆきたい。
■去年の成績と今年の予想順位
2005年予想順位 | 2004年最終成績 |
---|---|
1位 横浜ベイスターズ | 1位 中日ドラゴンズ(79-56-3) |
2位 中日ドラゴンズ | 2位 ヤクルトスワローズ(72-64-2) |
3位 読売ジャイアンツ | 3位 読売ジャイアンツ(71-64-3) |
4位 ヤクルトスワローズ | 4位 阪神タイガース(66-70-2) |
5位 阪神タイガース | 5位 広島東洋カープ(60-77-1) |
6位 広島東洋カープ | 6位 横浜ベイスターズ(59-76-3) |
球団別解説(去年の成績順)
【中日ドラゴンズ】セ・リーグの連覇は難しいという一点で、2位予想。去年冴えを見せた落合采配、投手主体の強力補強と去年の戦力を底上げする形で死角がないように見えるが、大砲ウッズの獲得が凶と出る気がしている。このチームにはウッズは合わない。
【ヤクルトスワローズ】
得失点差だけ見ればマイナスだった2004年、ヤクルトは何故だか2位になってしまった。なんとも摩訶不思議な勝負強さがあるチームなのだが、今年は投手陣が安定せず、即戦力新人も薄い。それでも1位につけるという手もあったが、今年勝てるという決定力と雰囲気に欠ける。よって4位に。
【読売ジャイアンツ】
相変わらずアンバランスなチームで、堀内監督の求心力にも疑問がある。新戦力で目立つのは、投手の野間口と三木。打線は去年とほぼそのままで、攻撃型チーム・守走に難・抑え不在の構造も変わらない。とは言え、他チームに決め手が欠けるので1位予想でもよかったのだが、あえて3位ということで。
【阪神タイガース】
私は一応阪神ファンなのだが、去年4位と考えていながら希望的観測で3位につけたのが失敗した。今年はよりストイックに5位と予想したい。2003年のあの盛り上がりは岡田監督により断たれたと言っていいだろう。外国人の補強が目立っているが、内野手のシーツや外野手のスペンサーなど、ポジションの噛み合いが悪い。従来戦力もやや低下気味で、全体的にあまり希望が持てない。
【広島東洋カープ】
去年は開幕ダッシュに成功したが、6位予想をつけた。結果、横浜と僅差の5位だったが、シーズン終盤に失速する傾向は変わらない。戦力の薄さは決定的で、攻守の要シーツも阪神に移籍した。広島に恨みはないしファンには悪いが、今年こそ最下位だろうということで6位と予想。
【横浜ベイスターズ】
去年は5位予想ながら最下位に沈んだ横浜。牛島新監督を迎え、采配能力は未知数、新戦力の大幅アップもなく、抑えの佐々木にも不安が残るし、打線も穴だらけだが、他チームと比較してなんだか今年は急浮上しそうな気がする。かなり後悔する予感もあるが、消去法で1位と予想してみる。我ながら無茶苦茶だ。