IT企業の日本プロ野球新規参入によって、野球での「IT活用期待」が高まっている。 本記事では、MLB等でのIT導入事例を紹介し、日本プロ野球でのIT化の実現性や問題点を提起する。

【PART1】
・はじめに~本記事の概要
・IT化の5つのスキーム

【PART2】
・メジャーリーグに見るIT化の実情
・日本プロ野球IT化の現状

【PART3】
・日本プロ野球IT化の問題点
・IT企業は何をできるのか
・ITでさらにできること

はじめに~本記事の概要

情報化社会の名のもと、あらゆる分野で新しい産業であるIT導入期待は高まっており、野球もまたその例外ではない。しかしITに対する期待感は常に先行しがちで、導入メリットと比較するとしばしば「バブル」を産み出すことすらある。

本記事では、野球というスポーツにどのレベルでITが介在できるかを提示するとともに、メジャーリーグ(MLB)等での導入事例を紹介し、日本プロ野球でのIT化の実現可能性や問題点を提起するものである。

IT化の5つのスキーム

ITが野球で提供できるサービスのスキームは、大きく5つに類型化できるだろう。このスキームは野球に限らず、他のスポーツやエンターテイメントでも同様に応用できるものだ。概要は以下である。

■1 映像配信
いわゆる「ストリーミング放送」と呼ばれるもの。試合中継などの映像がインターネットを通じて配信される。

■2 記録データベース
選手成績やチーム成績などの情報。シーズン中はリアルタイムで更新され、また過去のストックされた情報も常に参照される。

■3 記事配信
試合や選手など、野球関連の記事を一括して配信すること。

■4 オンライン・ショッピング
野球関連のグッズ、またチケットなどをインターネットで販売すること。

■5 コミュニティ・プラットフォーム
各チームの応援など、インターネット内の「外野席」とも呼べるコミュニティ・スペースの提供。具体的には掲示板・チャットなど。

これ以外にも、各球団の公式ページを利用したパブリック・コメントや、球団ページ・各ポータルサイトで提供している、リアルタイム中継(文字やアニメを使用)などは日本でもすでに実現されている。

【メジャーリーグに見るIT化の実情】に続く→