アテネオリンピックの野球日本代表選手が、6月25日に正式発表される。既報の代表選手24名(投手11名・野手13名)の陣容と、アテネ全9戦の先発オーダーを予想する。
アテネ五輪代表選手24名
代表メンバーは公約通り、12球団から各2名ずつ選ばれた。各球団投手1名・野手1名を原則としているが、選考途中から投手11名・野手13名の方針を決定したため、実際にはロッテから投手2名のみ、日本ハム・オリックスから野手2名のみという選考になった。
今回の選考は、昨秋のアジア予選の残留組を生かしつつ、それに不足したメンバーを補ったセレクションだ。私の予想メンバー(後述)とも大差なく、1球団2名縛りという中で厳しい部分はあるものの、全体としてはバランスの取れたセレクションだと言えるだろう。それでは、メンバーを見ていこう。
アテネ五輪代表メンバー一覧
所属 | 投手 | 野手 |
ダイエー | 和田毅(先) | 城島健司(捕) |
西武 | 松坂大輔(先) | 和田一浩(外) |
近鉄 | ※岩隈久志(先) | ※中村紀洋(内) |
ロッテ | 小林雅英(リ) ※清水直行(先) | |
日本ハム | | 小笠原道大(内) ※金子誠(内) |
オリックス | | 谷佳知(外) ※村松有人(外) |
阪神 | 安藤優也(リ) | ※藤本敦士(内) |
中日 | 岩瀬仁紀(リ) | 福留孝介(外) |
巨人 | 上原浩治(先) | 高橋由伸(外) |
ヤクルト | 石井弘寿(リ) | 宮本慎也(内) |
広島 | 黒田博樹(先) | 木村拓也(内、外) |
横浜 | ※三浦大輔(先) | ※相川亮二(捕) |
(先)は先発型、(リ)はリリーフ型。
※はアジア予選に参加していない選手。
代表選手の選考方針
投手9人・野手12人で臨んだアジア予選。その代表選手の多くが今シーズンが始まってから軒並み故障や不調に悩まされたので『アテネの呪い』とも言われたが、球団毎の重複選手を除いて、原則全員残留とした。重複により選考されなかった選手は、谷繁(中)・井端(中)・木佐貫(巨)・二岡(巨)の投手1名・野手3名である。そして松井(メッツ)はメジャー入りによって外れ、投手8人・野手8人が残った。
この時点で投手は先発型4・リリーフ型4で、先発はスタンバイを含め6人程度必要なので、投手11人枠では先発2・リリーフ1ぐらいを未選考チームから補えばよい。そこで近鉄から絶好調の岩隈と横浜から三浦を選んだ。結果的にはもう1枠に専業リリーフ投手を選ばず、ロッテから清水直を選んだ。アジア予選と同様に、広島の黒田をリリーフで起用する予定なのだろう。
一方の野手8名には、二塁手と三塁手と捕手が欠けた。さらに13名枠を考えれば、内外野の控えがもう1人ずつ欲しい。残りチームは、近鉄・ロッテ・阪神・横浜だが、三塁手は前回シドニー経験者である近鉄の中村、捕手は横浜から相川を選んだ。阪神から遊撃・二塁手として藤本を選考し、ロッテは投手との兼ね合いで見送った。さらに日本ハムからは投手ではなく二塁・遊撃手の金子を、またオリックスからも外野手の村松を採用した。