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日本プロ野球の長時間ゲーム化の実態を検証する 「堀内監督、職場放棄率8割!」(2ページ目)

2003シーズン開幕前、巨人堀内監督は『試合時間短縮のための禁止事項6か条』を選手に徹底させ、試合時間を3時間以内にするとの方針を掲げた。果たしてその公約は守られたのだろうか。

執筆者:コモエスタ 坂本

■2004シーズンの平均試合時間(6/17まで)-セ・リーグ
中日   3時間26分
巨人   3時間22分
阪神   3時間22分
横浜   3時間17分
広島   3時間12分
ヤクルト 3時間09分

■2004シーズンの平均試合時間(6/17まで)-パ・リーグ
近鉄   3時間28分
日本ハム 3時間27分
西武   3時間26分
ダイエー 3時間25分
オリックス3時間24分
ロッテ  3時間20分

試合時間短縮に貢献しているのは誰か

表の通り、パ・リーグの試合時間はセ・リーグよりも長い。平均試合時間は12球団トータルで3時間22分で、パ・リーグは3時間25分とセ・リーグの3時間18分よりも7分長くなっている。堀内巨人はセ・リーグでは2位だが、全体では7位だ。セ・リーグの方の試合時間順位が現在の勝敗表の順位とよく似ているが、その相関関係はわからない。

もう少し詳細なデータを見てみよう。6月17日までの全366試合のうち、4時間を超えるゲームは29試合と、約1割近くもある。対して、3時間未満のゲームは73試合と、全体の2割にも満たない。中でも2時間半を切った試合は、わずか5試合しかなく、いずれもセ・リーグの試合だ(下記)。

4月 2日 ヤクルト-横浜  (2時間26分)
4月 8日 広島  -ヤクルト(2時間24分)
4月13日 横浜  -ヤクルト(2時間26分)
5月 1日 阪神  -ヤクルト(2時間20分)
5月14日 阪神  -広島  (2時間19分)

これも相関関係は不明だが、全て屋外型球場である。そして明らかなことは、投球間隔の短いピッチャーが先発の試合だったということだ。5試合中4試合が外国人投手の先発で、うち2試合はヤクルトのベバリンである。ベバリンの先発試合は11試合あるが、そのうち5試合が3時間未満のゲームだった。また、日本人投手では阪神の藪が試合時間短縮に貢献している。上記5試合のうち2試合に先発しており、また先発試合10のうちで3時間未満のゲームは5試合ある。勝率は5割だ(実際の藪は3勝6敗。防御率はセ・リーグ3位といいのだが…)。
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