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Jリーグ、13年目にして見えた成功の兆し(2ページ目)

Jリーグ(社団法人日本プロサッカーリーグ)は「クラブ経営の透明化」と題し、2005年度のJリーグクラブの経営情報を初めて開示した。詳細に見ていくと、成功チームの成功要因が見えてくる。

執筆者:杉浦 義宏

直結しない売上高と成績

クラブを運営する上で必要不可欠なのが収入であり、クラブチームの場合その主な収入源は、広告料と入場料とJリーグからの分配金の3つがある。その中でも大きなウェイトを占めるのが広告料と入場料である。入場料は当然の事ながら人気チームほど額が多いため、想像がつきやすい。

しかしながら、大半のチームの収入源は広告料であり、入場料が広告料を上回っているのはJ1では浦和と新潟の入場料1位と2位の2チームしかない。新潟の地元市民への営業活動によって観客動員数を増やしていったのは有名な話で、Jリーグに参入した当初は少なかった観客数は今ではほぼ満員と大盛況となっている。

売上高の上位5チームは浦和・横浜FM・磐田・柏・名古屋となっているものの、柏・磐田・名古屋に関しては入場料収入が新潟の半分程度しかないことがわかる。これら3チームが使用しているスタジアム(柏の葉・ヤマハ・瑞穂陸上競技場)の収容人数がそれぞれ約13000・17000・27000人と比較的少ないことが原因の1つとして挙げられるが、浦和や新潟の昨シーズンのリーグのホーム戦の入場者数は浦和が約670000人、新潟は680000人にものぼる。

一方、横浜は430000人と浦和の2/3程度だが、柏や名古屋にいたっては約210000・220000人と浦和の1/3しかない。そして昨シーズンの5チームの順位を見ると、2位・9位・6位・16位・14位と売上高と入場料と成績に全く関係がないことがわかる。つまり、必ずしも強いチームや人気のあるチームが売上が多いというわけではない。
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