日本代表・Jリーグ/アジアカップ 最新コラム

アジアカップ2004情報 vol.12 7月31日 準々決勝(3ページ目)

アジアカップ準々決勝ヨルダン戦。日本はPK戦の末、ヨルダンを振り切りベスト8進出を決めた。しかし、チームは傷つき満身創痍。次戦は中2日、しかも1200kmを移動する。

執筆者:小野寺 俊明

川口能活選手

120分間の戦いに関して…
「みんな本当によくやった。アウェーの中、よくやったと思う。今日は気温がそんなに高くなかったけど、湿度がすごく高かった。その中でも粘り強くやれた」

4連続PKセーブに関して…
「たまたまです。みんな非常に頑張っていたし、この流れを大事にしたい」

PKの雰囲気に関して…
「戦いは苦しかったけど、GKの出番だと思って、遊び心を持ってのぞんだ。PK戦はホント久しぶりだったけど、不安と自信半々。やってみないと分からないと思っていた。その場、その場で対応したつもり。どうするかなんて考えてなかった。一瞬の反応だし、咄嗟に動いた」

練習の成果ですか?…
「もちろん。普段の積み重ねだと思う。普段やっていることが、結果に出てよかった」

三都主アレサンドロ選手

「勝負させるスペースを与えなかったのはよかったと思う。今日は引き気味のポジションでプレーして、周りをあえて生かすようなプレーをしたつもり。最初はボランチが下がりすぎていたので、なかなかセカンドボールが拾えなかった。だから、自分が引いて、彼らに前へ行ってもらおうと思っていた。サイドからやらないといけない点が取れないことも分かっていたので、サイドチェンジも意識してやった。なかなかうまく結果が出ないし、自分も前に行けてませんけど、意識をしっかり持ってやっている。また休んで、頑張ります」

本山雅志選手

「相手はいいチームだったと思うけど、審判をひっくるめて勝てたことがよかった。タカさん(鈴木)のところでタメを作って、ちょっと引き気味のところを押し上げていきたいなと思っていたけど、思い通りにはできなかった。後ろではボールを持てるけど、前に入った時、向こうがキッチリ(DFを)4枚残していたので、2人でいくしかない場面も結構あった。それにボールもいい感じで回っていなかったと思う。ただ、チャンスはあったし、決められなかったのが残念。もっと積極的にシュートを打っていけばよかったと思っている。PKに関しては、サブグランドもペナルティスポットのあたりが掘れてて、俊君(中村)もそう言ってた。「踏み込み足がズレてしまう」って。足が持って行かれるというか。それがよくなかった。順番はジーコが最後まで決めていた。サイド交代したことに関しては、これくらい難しいんだから、グランドがいい方でやるべきだと思った」

玉田圭司選手

「左ヒザを痛めて、もうプレーしきれなかった。やっていくうちにどんどん腫れが出てきて、力が入らなくなった。相手は結構、後ろの枚数が少なかったし、ヨコにワンタッチでズレたりすると、イケていた。その形を狙っていこうと思っていた。PKに関しては、最初「あーっ」みたいな感じだったし、あっちのペースだった。でも2本目の途中でピッチが変わった時に向こうの流れを断ち切ったし、能活(川口)さんが流れを持ってきてくれた。自分がボールを持った時、FWと中盤の間にスペースができていた。なるべく自分で強引に行こうとムリなプレーをした部分はある。4試合続けて前半、機能しない? その理由が分かっていたら、自分たちで解決していると思う」

遠藤保仁選手

「右の親指の爪が剥げた。それもあるけど、もうハーフタイムで交代しようかとも思った。加地からボールが来た時、シュートを打ったけど、もうあれが限界だった。」

流れが悪かった理由は…
「キックオフの時にいきなりミスしちゃって、あそこからリズムを崩した感じはある。アウェーの雰囲気だったしね。相手は3トップ気味に来ていたし、僕とフクさん(福西)のどっちかがディフェンスラインに入らないといけなくなった。そなると、中盤はボランチの1人と俊(中村)がやることになってしまう。それは難しい。ボランチの近辺に日本は2人しかいなくて、ボールを拾われてしまうことが多かった。セカンドボールはほとんど取られていた。やりたいことができなかった。相手は最初、引き気味で来るような話だったけど、正反対の展開になって、ボールを回されてしまった。コンパクトにしている時はうまく回るけど、今日の前半は明らかに最終ラインとFWの距離が開きすぎた」

鈴木隆行選手

PKの場面に関して…
「非常に緊張していたけど、決められてよかった。みんなの強い気持ちが勝利につながった」

1点目のゴールに関して…
「1点を失ったすぐ後に、いい形でに入れて、返すことができたからよかった。落ち着いてやれたと思う。俊輔が狙ってくるコースに走りこむことをつねに心がけているから。佑二(中澤)がうまくボールに触ってくれて、相手のミスを誘うことができた。GKにとってもコースが変わったんだと思う。気持ちいいゴールじゃなかったけど、まあよかった。今日は守備から攻撃に変わるところで、どうしても枚数が足りなかった。自分が孤立してしまう場面もあった。ただ、バランスが崩れないようにはしていた。カウンターになりそうな時にボランチが1枚出て行くようにしていたけど、それをずっとやっていると、1試合持たなくなってしまったりする。そういう部分は課題だと思う。決めるべきところでもっと決めていれば、苦しまずに行けたんじゃないか。自分はFWだし、点数取らないといけないポジション。意識してやっているつもりはある」

中村俊輔選手

PKを外した場面に関して…
「踏み込んだ時、場所を固めていたけど、イザ踏み込んだら、全体がズレて軸足で蹴っちゃったようなイメージになった。あんなひどいグランドはイタリアにもない。継ぎはぎしてあったくらいだし」

アウェーの雰囲気に関して…
「向こうが足を蹴ってきても全然、レフリーは取らないのに、こっちが蹴ったらすぐファウルになる。審判もスタジアムもみんなおかしい。やっててかなりイライラした。でも先に進めてよかった。これからワールドカップ予選もあるし、いい勉強になったと思いたい。FKの場面はヤット(遠藤)がまたいで上げかけたところで、GKの前を狙って蹴った。佑二(中澤)の頭を狙ったんじゃなくて、GKの前を狙った。そこに蹴れなきゃ自分のせいだし、誰もこなきゃ他の人のせいだと思うようにしている。左足は痛くないことはない」

(取材・文/元川悦子)

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<アジアカップ2004 現地情報>

●Vol.1 7月19日オマーン戦前日練習レポート
●Vol.2 7月20日オマーン戦レポート
●Vol.3 7月21日タイ戦に向けての練習レポート
●Vol.4 7月22日タイ戦前々日の練習レポート
●Vol.5 7月23日タイ戦前日練習レポート
●Vol.6 7月24日タイ戦レポート
●Vol.7 7月26日イラン戦前々日の練習レポート
●Vol.8 7月27日イラン戦前日練習レポート
●Vol.9 7月28日イラン戦レポート
●Vol.10 7月29日準々決勝前々日の練習レポート
●Vol.11 7月30日準々決勝前日練習レポート
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