写真撮影/デジカメの選び方

画素数は大きければいい?デジカメの画素数を解説

画素数について、実は違いがよくわからなかったりしませんか?デジカメの画素数は大きければいいのか?そんな疑問を解消すべく、わかりやすく画素数を解説しましょう!

瀬川 陣市

執筆者:瀬川 陣市

写真撮影ガイド

デジカメ超ビギナーシリーズの第12回目は、デジカメの画素数についてです。デジカメを購入するときに画素数が何万画素というフレーズをカタログなどで目にしたこともあることでしょう。
でもこの画素数ってどんな意味を持つ数字なのか、大きければいいものなのと疑問に持っている方も少なくないのでは。そこで今回はわかりやすくこの画素数について解説してみることにしましょう。

<画素数は大きければいい?デジカメの画素数を解説 目次>  

画素数が高くても小さいサイズの写真では変化なし    

 
デジカメの画素数
約200万画素の設定で撮影した画像
 
デジカメの画素数
約30万画素の設定で撮影した画像


画素数が大きければそれだけきれいな写真が撮れる、このように認識している方は多いでしょう。これは決して間違いではありませんが、それも使い方によってその違いがわかるようになります。

試しにこのページに載せてある写真をご覧ください。この二枚の写真は、一見同じような写真ですが、ひとつは約200万画素、もう一方は約30万画素で撮影してあります。この二枚の写真に大きな違いが見て取れますか?

この画面に写る画像からはその違いは分からないと思います。なぜならここにある画像は、400×300ピクセルというサイズで載せてあります。画素数で言えば約12万画素。つまり200万画素で撮った写真も30万画素で撮った写真も12万画素サイズに落して表示したら同じ画質に見えてしまうということなのです。

この点を極端に言えば、ウェブサイトに小さい画像で載せることにだけしか使わないのであれば30万画素程度での画素数で撮影していれば十分ということになります。

この部分がわかれば、画像数についてだいぶ理解できたことになります。

 

画素数の違いは拡大できるサイズとなって表れる

 
デジカメの画素数
約200万画素で撮影した画像を100%に表記して一部分を拡大。画質が崩れることなく見ることができます
 
デジカメの画素数
約30万画素で撮影した画像を200万画素のサイズまで拡大させて表記したときの細部。ドット部分が見えています

前のページでお見せした写真は、小さいサイズで載せたので違いは写真には出ませんでした。では、今度は大きくして見てみることにしましょう。

この二枚の写真は、200万画素と30万画素で撮ったものでした。そこで今度は、200万画素のサイズを基準に拡大して比較してみましょう。

200万画素の写真は、100%のサイズにして、30万画素の写真は200万画素のサイズと同じになるよう7倍近く拡大しました。その細部を比較してみることにします。

上記の写真を比較してもらうと、200万画素の写真は、細部もきれいに写っています。それに対して30万画素の写真はドットと呼ばれる四角いデジタル画像の構成部分が見えています。30万画素は7倍近く拡大したので画質が粗くなってこのようなドットが見えています。

このことからわかることは、画素数というのは、どれくらいのサイズまで拡大できるのかということを表した数字ともいえることになります。

大きい画素数で撮ったものは、それだけ大きく引き伸ばせるということにもなるわけです。

大まかな画素数と最大出力プリントサイズの相関関係は次のようになります。
 
  • 200万画素 L判・ハガキ
 
  • 400万画素 A4プリント
 
  • 700万画素 A3サイズ
 
  • 1000万画素 ポスターサイズ


※プリンターの解像度設定によって画素数とプリントサイズはこの表よりも変化することがあります。目安としてご覧ください。

 

大きく伸ばせる分、容量も大きくなることを考慮すること

 
デジカメの画素数
画素数の設定は、メニュー→画質設定→サイズから行います。機種によって設定手順は異なるので取説で確認してください
 
デジカメの画素数
必要な画素数を選んで使うのがお勧めです。誰しもに大きな画素数が必要ではありません

画素数の大きさに応じて、プリントに出来るサイズも変化してくるということがわかりました。それでは、大きい画素数で写真を撮ったときのメリットとデメリットにはどのようなことがあるのでしょうか。

まずはメリットですが、大きい画素数で撮影したものは、一部分を拡大するときに有利になります。元が大きいので一部分をくり抜いてもある程度の画質を保つということです。撮影後に一部分を拡大することがある場合は、大きい画質で撮影しておくと便利です。

また、将来的に大きなサイズでプリントアウトする可能性がある場合も、大きい画素数に設定して撮影しておくのがいいでしょう。

反対にデメリットですが、画素数が大きいということは、それだけ一枚のデータ容量も大きいということです。記録メディアの撮影枚数も画素数の設定値によって変化します。画素数を大きくすればするだけ撮影枚数も少なくなります。

また、画像データの転送時間も容量が大きくなれば長くかかることになります。撮影中の記録メディアへの転送時間に影響する場合があります。さらに画像データを保管するハードディスク等も大きい容量のものが必要です。

これらのメリットとデメリット両面から、画素数は、ある程度大きな画素数を設定できるカメラで、自分に必要な画像サイズを選んで設定するというのがお勧めしたい使い方です。

これからデジカメを購入するときにも大きなプリントサイズを作ることを目的にしないのであれば、あまり画素数にこだわる必要はないとも言えます。

上手に画素数を設定して快適な撮影をしていきましょう。


【ガイドの公式サイト】
https://photolala.net/

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※記事内容は執筆時点のものです。最新の内容をご確認ください。

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