文章:橋本 誠(All About「アート・美術展」旧ガイド)
冬休みということで、自宅でも楽しみたいアート。映画編に引き続き、2008年に発売されたおすすめのアートブックをご紹介いたします!THE POWER OF JAPANESE CONTEMPORARY ART
見開き2ページに渡って各アーティストの図版が大きく掲載された構成でページをめくっていくだけでも目に楽しいのですが、巻末では様々なかたちでそれぞれのアーティストと関わってきた彼女ならでの視点で作品、そしてアーティスト自身の魅力が語られていて読みごたえがあります。
これらは月刊雑誌「MACPOWER」に連載され好評を得たものをまとめたものですが、新たに天明屋尚へのインタビューや、山口氏による最先端のアートシーンを総覧した書き下ろしのテキストも収録。日本の現代アートが各国の展覧会やオークションを賑わせる中で、注目すべき本物のアーティストを知ることができる1冊だと言えるでしょう。
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現代アートビジネス
トランクひとつで海外のアートフェアに乗り込んだなど、学生時代にアートに目覚めてから、苦労しながらも自らのスタイルでギャラリーを築きあげるまでのエピソード、奈良美智や村上隆といった日本を代表するようになったアーティストとの仕事についても、アートシーンの変遷と共に語られており興味深く読むことができます。
タイトルから想像できる通り、商業的側面からのアートの価値について語られつつも、最終的には純粋にアートを思う心がシーンを支えるという信念には共感を覚えずにはいられません。アートに関わる職業に就いてみたい方、アートファンにとって必読の1冊です。
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