アート・美術展/アート・美術展関連情報

2008年8月の展覧会・イベント情報(2ページ目)

月例のおすすめ情報をお届けします。国立新美術館で開催される「静物画の秘密」展、豊田市美術館で開催されるブラジルの現代美術を紹介する展覧会、京都で開催されるアートプロジェクトなど4件をご紹介。

執筆者:橋本 誠

トレース・エレメンツ 日豪の写真メディアにおける精神と記憶


19世紀の発明以来、記憶や時間の痕跡を記録するメディアとして機能してきた写真。一方で、ニューメディアやテクノロジーの発達により表現の可能性を広げている、今日の現代美術の文脈における写真に焦点をあてた展覧会が開催されています。

古橋悌二「LOVERS―永遠の恋人たち」 1994年 ヴィデオ・インスタレーション
古橋悌二「LOVERS―永遠の恋人たち」 1994年 ヴィデオ・インスタレーション (c) ARTLAB, Canon Inc. 協力:せんだいメディアテーク、ダムタイプオフィス
アーティスト集団ダムタイプの中心的存在古橋悌二のソロワーク「LOVERS―永遠の恋人たち」が、今回の展覧会をささえる柱となっています。「愛は情報に還元できるか?」「アートは有効な表現手段か?」現代の情報化社会における芸術と愛の可能性を問いかける作品です。

人物のポートレート写真を作品にしている田口和奈。しかし彼女が撮影するのはこの世に存在している人物ではありません。何か語りかけるような表情の人物は、雑誌や既存の写真のモンタージュによって作り出されたモチーフを田口がキャンバスに描き、撮影したものなのです。

ジュネヴィーヴ・グリーヴス「子供たち」『昔の人を撮る』より(プロダクションスティル) 2005年 5チャンネル・ヴィデオ・インスタレーション
ジュネヴィーヴ・グリーヴス「子供たち」『昔の人を撮る』より(プロダクションスティル) 2005年 5チャンネル・ヴィデオ・インスタレーション
courtesy:the artist
ジェネヴィーヴ・グリーヴスによる「動く肖像画」のヴィデオ・インスタレーションは、19世紀に撮られたアボリジニの人々の写真や絵葉書をもとにしています。もともと歴史家でもあるグリーヴスですが、写真家と主題と撮影動機の間にある関係性を考察しながら、「アボリジニらしさ」が作られるプロセスを見せようと試みています。

そのほか、今年、第33回木村伊兵衛写真賞を受賞した話題の若手実力派志賀理江子も参加。

出来事の「記録装置」としての写真から、複数の記憶と時間を発明する「記憶創造装置」へと役割を変化させつつある、現代の写真メディアの多様なあり方を提示する展覧会です。



【トレース・エレメンツ 日豪の写真メディアにおける精神と記憶】

■会期  2008年7月19日(土)~10月13日(月・祝)
■会場  東京オペラシティアートギャラリー(東京都新宿区西新宿 3-20-2)
■開館時間
 11:00~19:00(金・土は20:00まで/最終入場は閉館30分前まで)
■休館日 月曜日(祝日の場合は翌火曜日)、8/3(全館休館日)
■主催  財団法人東京オペラシティ文化財団
■協賛  小田急電鉄株式会社/ジャパンリアルエステイト投資法人
■助成  豪日交流基金/アジアリンク、オーストラリア・カウンシル、アーツ・ニューサウスウェールズ、朝日新聞文化財団、アサヒビール芸術文化財団、花王芸術・科学財団、ポーラ美術振興財団
■後援  オーストラリア大使館
■入場料 (  )内は15名以上の団体料金
 一般  1,000円(800)円
 大・高生 800(600)円
 中・小生 600(400)円
 ※閉館の1時間前より半額/65歳以上半額/週末の中小生無料(割引の併用不可)
 ※開館9周年記念、9/9当日のみ入場料一律100円
■問い合わせ 03-5353-0756

詳しくはトレース・エレメンツ オフィシャルサイトをご確認ください。

次のページは日伯交流年の今年、日本の裏側の国、ブラジルの現代美術を紹介する展覧会をご案内します。
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