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今年必見の国際展 横浜トリエンナーレ2008(2ページ目)

2008年9月に開催される、日本を代表する現代アートの国際展「横浜トリエンナーレ2008」の概要と見どころをご紹介します。メイン3会場のほかにランドマークプラザや三渓園など横浜の各地で展開されます!

執筆者:橋本 誠

テーマは TIME CREVASSE

総合ディレクター 水沢勉氏
総合ディレクター 水沢勉氏
写真:黒川未来夫
横浜トリエンナーレには毎回総合ディレクターが任命され、ディレクターによりテーマが設定されます。

今回のディレクターは神奈川県立近代美術館の企画課長なども務める水沢勉氏。テーマは「TIME CREVASSE(タイムクレヴァス)」とされています。日本語に訳すと「時の裂け目」とでも言ったところでしょうか。

川俣正氏により「アートサーカス」と名づけられ、賑やかな雰囲気だった前回とは一転して、静淑な印象を受けます。

出品アーティストの顔ぶれを見ると、確かにポップで親しみやすいというよりは、上品で深みのある作風で知られるアーティストの方が多い様子。「時」を掲げているだけあってパフォーマンス系のアーティストも含まれ、展示だけでなくイベントも多く行われる予定だとのことですから、それらも必見です。

個人的には、第1回展にも出品していて、パーフォーマンス作品の評価が高いマリーナ・アブラモヴィッチや、2005年に金沢21世紀美術館で行なわれた個展や映像作品「拘束のドローイング9」が話題となったマシュー・バーニー、日本の現代舞踏界を代表する勅使河原三郎らの作品が特に楽しみです。

横浜の各地にアートが出現!

エルムグリーン&ドラッグセット
エルムグリーン&ドラッグセット「Catch Me Should I Fall」 2008年
内藤礼「tama / anima」愛知 佐久島
内藤礼「tama / anima」
愛知 佐久島 2006年
写真:畠山直哉
Courtesy Gallery Koyanagi, Tokyo
また、今回の注目ポイントとしては、3つのメイン会場のほかにもランドマークプラザや大さん橋国際客船ターミナル、三渓園など横浜の様々な観光スポットにもアート作品が設置され、それらをめぐることで横浜という街の魅力も合わせて楽しむことができるという点も挙げられます。

例えばランドマークプラザの大きな吹き抜け空間には、会期に先立ち8月1日からエルムグリーン&ドラッグセットによるプールと飛び込み台を出現させる意外性のある作品が展示されるとのこと(~10月26日までの予定)。

三渓園ではベネッセアートサイト直島の「家プロジェクト」などで知られる内藤礼が展示予定です。

チケットも会期中2日間有効(連続しない日でも可)となっていますので、ぜひゆっくりと時間を使って楽しみたいところです。

最後のページでは、「横浜トリエンナーレ2008」の基本情報をご紹介します。
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