文章:橋本 誠(All About「アート・美術展」旧ガイド)
皆さんはどのような時に美術館に行きますか?デートで行く、知識を吸収しに行く、エンターテイメントとして楽しむ、あるいは熱狂的なアートフリーク?人それぞれに理由があると思います。

今回は、森美術館(東京・六本木)で開催予定の「笑い」をテーマにした2つの展覧会をご紹介します。

美術館で開催される展覧会にはついつい身構えがちですが、「笑い」がテーマともなれば、むしろ気軽に訪れてみた方が良さそうです。ストレスを発散する心もちで訪れてみてはいかがでしょうか?

日本美術が笑う:縄文から20世紀初頭まで

土面
《土面》(仏並遺跡出土)縄文時代後期
所蔵:(財)大阪府文化財センター
1つめの展覧会は、土偶や埴輪などの考古遺物から、絵画、木彫など縄文から20世紀初頭までの日本美術を「笑い」をテーマに広く紹介するものです。

例えば冒頭のセクションで紹介されるのは、紀元前数千年の土偶。ニッコリと微笑んだように見えるこの土偶ですが、実のところはこれが笑っているのかどうか、確かめる術はありません。

しかしながら、古墳時代には明らかにゲラゲラと笑っている埴輪がつくられていたことも確認されており、笑いの力で邪気を飛ばすといった試みが行われていたとされています。

伊藤若冲
伊藤若冲《白象図》1768年
あるいは伊藤若冲、円山応挙ら近年注目されている18世紀京都の画家たちが動物にたくした表現にも「笑い」が見てとれます。静かに笑みを含んで佇む伊藤若冲の白象図からは、神聖な雰囲気が漂います。

意図して描かれたもの、そうでなくとも見る側にそう思わせてしまうようなもの、日本美術には古来より様々な笑い、ユーモア、おかしみの要素が含まれています。

それらを5つのセクション、約100点の作品を通して紹介するこの展覧会——。そこには、現代を楽しく生きるためのヒントが隠されているかも知れません。



【日本美術が笑う:縄文から20世紀初頭まで】
■会期  2007年1月27日(土)~5月6日(日)
■会場  森美術館(六本木ヒルズ森タワー53階)
■休館日 なし(会期中無休)
■開館時間 10:00~22:00(火曜日は17:00まで、入館は閉館の30分前まで)
 ※3/20、5/1は開館時間を22:00まで延長
■入場料(「笑い展」、2/28から開催の「MAMプロジェクト005」、展望台「東京シティビュー」共通チケット)
 一般  1500円
 学生(高校・大学生)  1000円
 子供(4歳以上-中学生) 500円
■問合せ 03-5777-8600(ハローダイヤル)
■主催  森美術館/日本テレビ放送網
■協賛  ソニー株式会社/トヨタ自動車株式会社
■協力  SUS株式会社/日本航空/奥の松酒造株式会社/ニコラ・フィアット

詳しくは「日本美術が笑う」ホームページにて。

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