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夏休みに行きたいアートスペース(2)

リゾート地の美術館など、夏休みに行きたいアートスペース特集第2弾。犬島アートプロジェクト「精錬所」、「札幌芸術の森」、「富弘美術館」の3つをご紹介します!

執筆者:橋本 誠

文章:橋本 誠(All About「アート・美術展」旧ガイド)
夏の長期休暇が待ち遠しいこの季節。以前も好評いただきました夏休みに行きたい美術館、アート施設をご紹介する記事をお届けいたします。

今年ご紹介するのは、春にオープンしたばかりの犬島アートプロジェクト「精錬所」(岡山)、札幌芸術の森(札幌)、富弘美術館(群馬)の3つです。

いずれも旅行気分でゆっくりと訪れたい素敵なアートスポットです!

【関連記事】
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  • 建築・現代アート・環境がテーマ
    犬島アートプロジェクト「精錬所」

    犬島アートプロジェクト「精錬所」
    犬島アートプロジェクト「精錬所」 撮影:阿野太一

    まずご紹介したいのは、2008年春、瀬戸内海に浮かぶ犬島にオープンしたばかりのアートスポットです。

    犬島は、現在は過疎化が進む人口約60人ほどの島ですが、1900年代には銅の精錬所を中心に3000人以上もの人々が生活する地として栄えていました。その後精錬所は銅価格の大暴落によりわずか10年程で廃業してしまいましたが、レンガ造りの大きな煙突をまっすぐに空にのばしたまま、今でもその歴史の形跡を留めています。

    そして、その廃墟がもったエネルギーに魅了されたのが、犬島と同じ瀬戸内海に浮かぶ直島でベネッセアートサイト直島地中美術館を手がけているベネッセコーポレーションの福武總一郎氏(財団法人 直島福武美術館財団理事長、株式会社ベネッセコーポレーション会長兼CEO)。この地に島がもつ魅力を活かした犬島アートプロジェクトがはじまる運びとなったのです。

    このプロジェクトは「建築、現代アート、環境」の三つをテーマにしており、その第一期として最初に公開されている施設が、建築家の三分一博志により設計された「精錬所」です。

    この施設は環境への負荷を最小限に抑える工夫が試みられており、地熱と太陽熱のみを用いて空調コントロールが行われていたり、施設内の照明のほとんどに自然光が利用されているのが特徴です。

    そしてその魅力をさらに引き出しているのがアーティストの柳幸典。施設内の各所にアートを設置、全体の空間をひとつの作品として提示するコンセプトワークを試みています。

    この「精錬所」では、人と環境、アートとの共生のひとつのあり方を見ることができるでしょう。

    犬島アートプロジェクトは継続して犬島の地で展開されていくそうなので、今後も要注目です。



    【犬島アートプロジェクト「精錬所」】
     ※鑑賞は予約制の見学ツアーです

    ■所在地 岡山市犬島327-5
    ■開館日・開館時間
     金・土・日曜日、祝日
     10:00~17:00
     ※夏期は水・木曜日も開館
     ※年末年始およびメンテナンス休館あり
    ■鑑賞料
     一般 1,000円
     15歳以下 無料
    ■電話番号 086-947-1112
    ■URL    http://www.inujima-ap.jp/
    ■アクセス
     岡山方面より、宝伝港から定期船約5分「犬島港」下船
    ■地図  Yahoo!地図情報

    鑑賞予約方法など詳しくは犬島アートプロジェクト オフィシャルサイトをご参照下さい。

    次のページは自然の魅力があふれる北海道「札幌芸術の森」をご紹介します!
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