作品の魅力を最大限に引き出す
ノマディック美術館
(C)Gregory Colbert |
ところでこの「ashes and snow」が開催されているノマディック美術館は、この展覧会のためだけにつくられている期間限定の移動型美術館です。2005年ニューヨークでの展示より採用されている方式で、お台場はこのノマディック美術館が披露される世界で3番目の開催地となります。
設計は日本人建築家の坂茂設計によるもので、外壁に貨物用のコンテナを、屋根と支柱に紙管を用いるなどして、建材のほどんどをリサイクル可能な資材で実現している画期的な建築です。
作品と共に必要最低限の資材が移動し、開催地でコンテナをレンタルすることによりつくられる展覧会のための空間は、新しい美術館のあり方を提示しているかのように思われます。
見た目にも面白く、コンテナがチェッカーボードのパターン状に積み上げられた外観や、神殿の柱を思わせるような紙管を用いた内部空間はそれだけでも見ごたえがあります。
グレゴリー・コルベールの作品の神秘的な雰囲気とも相性がよく、美術館と展覧会は合わせてひとつの大きな作品だと言うこともできるでしょう。
またとない空間の魅力も合わせて楽しんでいただきたいものです。
いかがでしたでしょうか。All About「アート・美術展」では、今後も様々な美術館や展覧会の情報をご紹介していきます。お楽しみに!
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