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老後は何年くらい見込んで計画すればいい?~20年?(3ページ目)

「30代からの将来設計」入門シリーズとして、今回は「老後を何年見込むべき?」という話をします。30歳~40歳で老後のことを考えろ、といってもぴんとこないことと思いますが、実は老後はとんでもなく長いのです!

山崎 俊輔

執筆者:山崎 俊輔

企業年金・401kガイド

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20年という長い時間をどう備えるか

20年後のことを考えて備えよう、というのは言葉にするのは簡単ですが、実は驚くほど長い時間です。

2010年の20年前は1990年です。景気でいえばバブルが終わったけれど、ここまで低迷が続くとは誰も予想しない時期でした。
その頃のテレビはまだアナログ放送にビデオテープで録画していました。B'zが売れ始めた頃で、ドラクエ4(ファミコン!)が発売になっています。当然ながらプレステも発売されていません(ソニーがまだゲーム市場に参入していない!)。
今はほぼ絶滅したポケベルもこの時点では普及していませんでした。当然ながら携帯電話はごく一部の人のアイテムであり、メールもインターネットもなかったわけです。インターネットには電話回線でつないでおり、文字のやりとりがせいぜいでした。パソコンが普及したのはwindows95の出た1995年ですから、まだそれも発売されていません。(当然、AllAboutもありませんでした!)

その頃に年金生活をスタートさせた人が、今でも元気でセカンドライフを楽しんでいるのが、老後のイメージです。

どうですか? 想像できますか?

2030年に世の中がどうなっているか、正直誰も想像はできません。
何せ、ベルリンの壁が崩壊したのが1989年の11月であり、冷戦の終結が宣言されたのも1989年の12月でした。今とはまったく違った対立が世界を支配していたわけです。当時の日本の輸出入の最大の相手はアメリカであったものが、今は中国となっていますが、これも誰も予想できなかったはずです。

2030年の社会がどうなっているのかは分かりませんが、私たちはおそらく2030年の新年を迎えることになりますし、2010年に老後を迎えた人も2030年の新年を迎えることになるわけです。

来るべき20年の準備は、「定年直前に考えればなんとかなるや」ですまない、というのがおわかりいただけたかと思います。しかし、諦める必要もありません。むしろ、思考停止に陥ってしまうことが、もっとも危険なことなのです。

この基礎シリーズは今後も続けていきますので、30代からの老後資産準備について考えていきたいと思います。2010年もよろしくお願いいたします。
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