心のなかのマシマロのような部分
<DATA>タイトル:『恋文の技術』出版社:ポプラ社著者:森見登美彦価格:1,575円(税込) |
それは、心のなかの一番傷つきやすく柔らかい部分にかかわること。自意識過剰でナイーブな自分にうっとりするのではなく、ちょっとずらしたり、距離をとって描く。森見登美彦はそういう技術にたけている。笑いながらも痛い部分を突かれる、実は油断ならない小説なのだ。
恩田陸の『ブラザー・サン シスター・ムーン』と書き方は違うけれど、書いていることの本質は同じ。青春時代ならではの“迂回”を読みたい。
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