もっとも美しく尊い物語“英雄”
<DATA>タイトル:『英雄の書 上』出版社:毎日新聞社著者:宮部みゆき価格:1,680円(税込) |
会ったことのない大叔父・水内一郎(みのちいちろう)が遺した別荘。そこには世界中から古い本が集められていた。大樹は別荘から2冊の本を持ちだした。そのうちの1冊が“英雄”の写本だった。友理子は赤い本、アジュと一緒に別荘へ行き、アジュの仲間“賢者”に会う。“賢者”は語る。
“英雄”とは、お前の生きるこの“輪(サークル)”に存在するもののなかで、もっとも美しく尊い物語だ
そして、もっとも美しく尊い物語の影の部分、“黄衣の王”に取り憑かれた人間は戦を起こす、と。
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