なぜ貧乏体験談はウケるのか?
突然の家族解散、公園の遊具での生活、大好きだった母の死……驚きのエピソード満載の自伝。<DATA>タイトル:『ホームレス中学生』出版社:ワニブックス著者:田村裕価格:1,365円(税込) |
・家をなくしたり、食べ物に困ったり。自分が知らない貧しさをワンダーワールドとして好奇心を持って見ている
・ネタとしておもしろおかしく語られることで、安全圏から見ていることに対する罪悪感が薄れている
・過酷な人生を送ってきた人が、テレビに出るほど有名になっていることに、マイナスがプラスに転化したようなカタルシスを感じている
だから楽しんでいる気がします。そんな自分は下品だと思います。でも、下品な楽しみは蜜の味。それを客や読者に自覚させずに与えるのが、語りの芸。『ホームレス中学生』には、その語りの芸を感じました。
数多ある芸人本の中でなぜこの本が圧倒的に売れているのか?