『魔法使いハウルと火の悪魔』
『ハウルの動く城』原作!ファンタジーの本場イギリスの正統派による大人も楽しめる作品です


『魔法使いハウルと火の悪魔』
・ダイアナ・ウィン・ジョーンズ(著)西村醇子(訳)
・価格:1680円(税込)

この本を買いたい!


■公開中の宮崎アニメの原作は、ファンタジーの本場・イギリス発

 現在公開中の、スタジオジブリ『ハウルの動く城』の原作である。著者は、オックスフォード大で『指輪物語』の巨匠トールキンに師事した正統派中の正統派。子育てをしながら多くのファンタジーを著している「ママさん作家」(死語かもしれません)だ。
すでに映画を観られた方も少なくないだろう。私は、映画に関しては二の足を踏んでいるのだが、原作は、映画化の噂を聞きつけ、甥の誕生日プレゼントに、と買ったものを辛抱しきれず読んでしまった。
一言で言うと、子どもに独占させるのはもったいない。子どもたちもお休みに入ることだし、共通の話題で盛り上がってみるのはいかがだろうか。

 さて、物語の舞台は、魔法が本当に存在する国・インガリー。
 帽子屋の長女・ソフィーは、ひょんなことから国を脅かしている荒地の魔女に呪いをかけられ、十八歳の娘から九十歳の老婆に変えられてしまう。家出をしたソフィーは、暖かい部屋が恋しいばかりに、大胆にも、若い娘の魂を抜き取るという噂の魔法使い、ハウルの住む「動く空中の城」へと向かうのだった。
 そこでハウルに呪いをかけられ魔力を提供している火の悪魔に出逢い、互いの呪いを解きあう取引をしたソフィー。掃除婦として「動く空中の城」に住み着いた彼女は、やがて、ハウルが人を苛む存在ではなく、荒地の魔女を退治しえる力を持つ魔法使いであることを知る。
 女たらしで気取り屋のハウルとケンカをしたり、弟子のマイケルと瞬時に七里を駆ける「七リーグ靴」をはいて流れ星をおっかけたり、刺激的な日々を過ごすうちに、少しずつハウルに魅かれていくソフィー。だが、内面は、乙女ながら、外見は、老婆。ハウルの眼中に入るはずもないことは、彼女が一番よく知っていた。そうこうしているうちに、ハウルと荒地の魔女との対決の日はじょじょに迫り・・・。