シネマオペラの登場
モーツァルト+ケネス・ブラナーの『魔笛』
7月14日(土)より日比谷シャンテシネ、テアトルタイムズスクエア他全国ロードショー(C)THE PETER MOORES FOUNDATION-2006 ケネス・ブラナー監督作品『魔笛』 |
斬新なストーリーと脅威のヴィジュアルで観る者を虜にする「シネマオペラ」の誕生です。映画は観るけれどオペラはあまり、という方も、本作を観たら、アートでいてエンタテインメントなオペラに嵌まるかもしれません。
オペラに嵌るには「ある感性」が必要らしいです。その感性、そして最初に見るオペラはどの演目にするのか? その答えのヒントとなるこの映画を紹介します。『プリティ・ウーマン』です。
オペラ「椿姫」に涙したビビアンの感性
『プリティ・ウーマン』
オペラ観劇には資質が必要なことがわかる『プリティ・ウーマン』 |
美しいモノを常に見ていれば、日々アートに触れていれば、その人のセンスは知らぬ間にステップアップしてゆくのでしょう。「見る目を養う」という事は、「美を日常」に置いておくことだと思います。
「初めてオペラを見た人は(中略)オペラが一生の友にとなる者も居れば、一度きりの人もいる」-- 映画の中盤、オペラ観劇に連れ添ったビビアンにエドワード(リチャード・ギア)が言うセリフ。
この時の演目「椿姫」は、高級娼婦が青年の純愛によって、真実の愛を感じるという物語で、『プリティ・ウーマン』そのものだったりするわけですが「椿姫」をビビアンに見せたかったエドワードの洒落っ気と彼女を教育している心理は「椿姫」の物語を知らないと掴みづらいかもわかりません。
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