女優にも愛された
ロバート・テイラー
『哀愁』のロバート・テイラーとヴィヴィアン・リー イラスト:Koji Shiga |
映画会社MGMの看板スターとなったロバートは「プリティ・ボーイ」と呼ばれ、女優からの相手役依頼が殺到。グレタ・ガルボ、ジョーン・クローフォード、ジャネット・ゲイナー、バーバラ・スタンウィック、ロレッタ・ヤングなどの大物すぎてびっくりのスター女優たちです。
甘いマスクでハリウッド女優まで魅了した彼の最高作は『哀愁』でしょう。ヴィヴィアン・リーがうっとりするのもわかります。悲恋ドラマの、そして往年のラブストーリーの傑作ですので、ぜひご覧ください。
1969年に死去、肺がんでした。
【関連リンク】
ロバート・テイラー出演
『哀愁』
ミスター・ハリウッド!
クラーク・ゲーブル
ハリウッド・キング!クラーク・ゲーブル イラスト:Koji Shiga |
10代から社会人として、タイヤ工場や油田で汗を流し、貯めたお金を持って21歳で放浪の旅に出ます。演技に興味を持っていた彼は旅劇団に加わり、そこで最初の結婚相手となる14歳年上のベテラン女優ジョセフィン・ディロンと出会います。
1931年に10本を超える映画に出演。当時のハリウッドでは珍しかった強面で男性的な魅力あふれるキャラクターに注目が集まり、早くも映画会社MGMの看板スターの仲間入りを果たします。同年に17歳年上の社交界の花形リア・ランハムと再婚します。
人気に伴なって反抗的になるゲーブルに業を煮やしたMGMは、格下のコロンビア映画の『或る夜の出来事』に貸し出し出演をさせるのですが、これまた大ヒットを記録。アカデミー主演男優賞を受賞し益々人気が上がります。
その後『戦艦バウンティ号の叛乱』などを経て『風と共に去りぬ』のレット・バトラー役となり、大スター、クラーク・ゲーブルの地位は確立されます。(『風と共に去りぬ』の原作者マーガレット・ミッチェルはゲーブルの大ファンで、彼を思い浮かべながらレット・バトラーのキャラクターを作ったそうです)
1939年に年下のキャロル・ロンバートと3度目の結婚。ハリウッドきってのおしどり夫婦でしたが、ロンバートは戦中の国債キャンペーン(映画『父親たちの星条旗』でも描かれています)の飛行中に事故に遭い1942年に帰らぬ人となり、悲しみのあまりゲーブルは引退を表明し空軍に入隊します。
1949年にはロンバードに似たシルヴィア・アシュリー侯爵夫人と4度目の結婚。1955年にはやはりロンバートに瓜二つと言われた元女優のケイ・ウィリアムズとの5度目が最後の結婚となります。
そして、アーサー・ミラー原作の『荒馬と女』に出演。最初で最後のマリリン・モンローとの共演は、大スター二人にとってお互いが憧れの存在であり、ハリウッド史上最後の超大物共演は、双方にとてつもないプレッシャーを与えたと言われています。ゲーブルは撮影直後に心臓発作で死去。
ゲーブルは最愛の女性ロンバートと寄り添うように、隣のお墓でねむっています。
【関連リンク】
クラーク・ゲーブル出演
『或る夜の出来事』
『戦艦バウンティ号の叛乱』
『風と共に去りぬ』
『荒馬と女』
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