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ショーン・ペンの神憑かり的な演技力に圧倒! リチャードニクソン暗殺を企てた(2ページ目)

6/11[土]~公開の『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』は実話を基に、社会の歪みが生み出した主人公が破滅的な決断を…。脚本に興味を持ったレオナルド・ディカプリオやアレクサンダー・ペイン監督が製作協力。

執筆者:南 樹里

▼『リチャード・ニクソン暗殺を企てた男』南樹里の試写コメ [2005年3月8日]

この映画がつくられたこと、日本で上映されること、それを見られたことに感謝。と、南の鑑賞直後の試写日記の冒頭に書いている。試写日記には感じたままを記述しているので、鑑賞後そう思ったのは事実。「9.11」を予見する物語だという話もあるようだが…。

先月、本作で初長編デビューをはたした、ニルス・ミュラー監督が来日されていた。残念ながら今回はお話を伺うことができなかったのだが…また次回作の時には、是非是非。

個人的に今最も興味があるショーン・ペン氏が主演。役になりきるとは、こういうことでしょう。ショーン・ペンなんだけど、ショーン・ペンじゃないみたい。いくら努力しても報われない人がいる-サム・ビッグは信念や理想を曲げることが出来ない。ウソをつくセールスはいや。ヒゲは妻への愛。おそらく大概の人は妥協して生きてきているのだが…サムにはそれができない。だから苦しまなくていいことにも苦しむことになってしまう。それに必死で周りに目がいかなくなってしまっているようだ。どんどん他人には分かりえない方向に感情が・思考が向っていく。親友といっても必ず同意してくれるわけではない(それも普通のことのはず)。同情からそうされたら彼のためには、ならなかっただろうとは思う。実際に起きた事件がベースになっているだけに、次から次に、考えが浮んでは消える。なんとか主人公を理解してみようと試みるから。無理だと分かっていても、そうせざるをえない。


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