▼『クローサー』 南樹里の試写コメ[2005年2月1日]
最高のアンサンブルキャストによる大人向けドラマ。ゴールデン・グローブ賞で俄然注目度が高まりました。嘘が恋を育み、真実が愛を壊す。監督は、舞台や映画で数々の成功を収め、エンタテインメント業界では伝説的な存在。『バージニア・ウルフなんかこわくない』(66)で監督としてデビューし、アカデミー監督賞にノミネート。続く『卒業』(67)ではアカデミー監督賞、全米監督組合賞などに輝いています。ありきたりのラブコメ的なものではなく、かなりズッシリときました。ドロドロ系なのです。恋人にウソをつく、恋人だからウソをつく。真実は<人>を、いや、<愛>を破滅させるのだろうか。
英国のトラディショナル・スタイルで決め込むラリー。ニューヨークからやって来たアリスは、旅先(=本来の自分の居場所)での開放感も含めてなのか、自由奔放な性格を映し出すようにロンドンのストリート・ファッションに身をつつむ。ナタリー・ポートマンがラリーを挑発するクラブのシーン。そこは、「裸身を映さないほうが良い」といった判断からボツにしたということでもウワサになりましたね。実際、鑑賞してみてその通りだなと感じました。
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