『セルラー』(2004)[CELLULAR]
「携帯電話に救いを求める声が…」あなたならどうする?
世界の携帯電話契約者数が2006年には20億人になるだろうと予測されている、今。間違い・迷惑電話も少なくない。だが、もし見知らぬ女性から「助けて、誘拐されたの。この電話を警察に届けて」と頼まれたら、どうするだろう? 彼女に振られたばかりのライアン(クリス・エバンス)は、彼女とヨリを戻すチャンスを手に入れたばかり。そんなときにジェシカ・(キム・ベイシンガー)からのコールを受けたのだった。最初は、警察署に携帯電話を届けるだけのはずだった。が、警察でたらい回しに…その時、電話口でジェシカを脅す男の声を聞く、続いてジェシカの悲鳴を聞いたことによって、ライアンの中の正義感スイッチがオンになる。
『セルラー』と『フォーン・ブース』の違い
『セルラー』と『フォーン・ブース』…どう違うわけ? 「携帯」と「(公衆)電話ボックス」でしょ!とあっさり返されそうだけど…。脚本家が『フォーン・ブース』と一緒の方、ラリー・コーエンなんですね。『フォーン・ブース』が電話ボックスから一歩も動く事ができない作品なら、この『セルラー』は、携帯電話にかかってきた1本の電話に対して、ロサンゼルスの街を走り回る男の話。プロデューサーのローレン・ロイドが「第2のトム・クルーズになれる可能性を秘めている」と太鼓判をおした若手俳優、クリス・エバンス。エンディングの斜め横顔は、トム・クルーズに似てます。マジで。ほとんどのシーンで、息を切らし、何かに追われたり、誰かを助けにいったり、とアクションの連続。スタント・ダブルを使わぬようにドライビング練習も行っている。
デヴィッド・R・エリス監督といったら、あのカーチェイスシーン
デヴィッド・R・エリス監督といったら『マトリックス リローテッド』の2ndユニット監督で、8台の車と22人のスタントマンで撮りあげた前人未到のカーチェイスシーンを手がけ、そのあと『デッドコースター』(2003)にてアドレナリン全開のクラッシュシーンで死の恐怖を見せつけている人物。最終稿の脚本は、初脚本だというクリス・モーガン。本作によって『ワイルドスピード3』の脚本家に指名されているのだとか。
キム・ベイシンガー
『L.A.コンフィデンシャル』でアカデミー賞も、ゴールデン・グローブ賞も手にしている演技派。そんなキム・ベイシンガーを誘拐・監禁したら、さすがに猿ぐつわもはめないし、手足も自由なのね~とチラッと頭をかすめた。ところが皮ベルトで首を絞められたり、ハンマーで頭をつぶされそうに(←実は…なのだが)。何やら、本人から監督への要望は、「心理的にも完全な孤独感が必要だから、必要最低限以外のスタッフの入室を控えて」だったとか。首絞めシーンは、事前予告なしにギュー…だったそうです。そりゃ~必死に抵抗しますわ。そうそう最後に下着をチラッと見せるのはファンサービス??
原題:『CELLULAR』 日本語版字幕翻訳者:栗原とみ子■スタッフ 監督: デヴィッド・R・エリス 原案:ラリー・コーエン『NYPD Blue』 脚本:クリス・モーガン 音楽:ジョン・オットマン『ユージュアル・サスペクツ』『ゴシカ』 ■キャストキム・ベイシンガー『ナインハーフ』『ゲッタウェイ』、クリス・エバンス、ジェイソン・ステイサム『スナッチ』『トランスポーター』、ウィリアム・H・メイシー『シービスケット』 『ウェルカム・トゥ・コリンウッド』[2004年/アメリカ/1時間35分] 配給:日本ヘラルド
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