-その言葉どおり、メグ・ライアンは、これまでのイメージ全てを脱ぎ捨て、リアルで生身な女を演じきり女優として新境地を開いた。『恋人たちの予感』『ユー・ガット・メール』といったロマンチック・コメディの女王、ラブ・コメ女王、だったイメージは、一切なくなり、(衣服も)脱ぎ捨ててしまっている…ラブ・コメのメグファンにとって衝撃を受ける役柄なのだ。
当初、ジェーン・カンピオンは自作『ある貴婦人の肖像』で主演をつとめたニコール・キッドマンを念頭に脚本を進めていた。しかし、脚本に心奪われたメグ・ライアンが、この役を手に入れるため監督のもとを訪ね演技テストを申し入れたことから、その熱意に打たれ主演を彼女に決定。一方、ニコールは本人の強い希望により、製作として名を連ねることとなり、ここに3つの女性才能による奇跡のトライアングルが完成したのだ。
原題:『IN THE CUT』[2003年/アメリカ/ビスタ/ドルビーSR、dts、SDDS/119分]監督・脚本:ジェーン・カンピオン『ピアノ・レッスン』(93)製作:ニコール・キッドマン出演:メグ・ライアン、マーク・ラファロ『死ぬまでにしたい10のこと』『ハッピー・フライト』、ジェニファー・ジェイソン・リー『マイアミ・ブルース』『ロード・トゥ・パーディション』、ケヴィン・ベーコン配給:ギャガ・ヒューマックス共同配給 (R-15)