☆ヘザー・グラハム(1970年生まれ)
『ブギーナイツ』(1997年)、『オースティン・パワーズ:デラックス』(1999年)で注目を集めたヘザー・グラハム。トレードマークの大きな瞳の変化で、清純でチャーミングな女性から淫らで官能的な女性まで、様々な表情を作り出す。そんなひとつの型にはめられない彼女の魅力たっぷりの映画が、新年早々2本公開される。
『フロムヘル』 (C) TWENTIETH CENTURY FOX |
1月19日公開の、悪名高い切り裂きジャックをテーマにしたジョニー・デップ共演の『フロムヘル』(2001年)では、19世紀の娼婦役を。
そして2月23日公開予定のチェン・カイコー監督の『キリング・ミー・ソフトリー』(2001年)では、現在の花形職業でもあるウェブサイト開発を担当するキャリア・ウーマンの役だ。
娼婦のメアリーは、はきだめに咲いた白い花という感じで、身を売る生活にすれていない純真さと傷つきやすい雰囲気があり、観るものをなんとか彼女をこの悪の巣窟から抜け出させてあげたいという気持ちにさせる。
パブでデップ演じるアバーライン警部を見たときの、無邪気な恋する女の子の顔、そして最後にアイルランドの海辺の小さな家で、子どもを迎える慈愛に満ちた顔など、セリフなしで感情を表現できるヘザーの底力を見せる。
『キリング・ミー・ソフトリー』 (C)Noelle Entertainment Limited. ALL RIGHTS RESERVED. |
一方のキャリア・ウーマンのアリスは、自分のほうから出勤途中の交差点で出会った男との刺激的だけど危険な雰囲気もある激しいSEXにのめり込む。
よく知らない男とそんな関係を結ぶのは、命がけだし非常識だけど、抑え切れない自分の感情を素直に愛する人にぶつけるアリスの気持ちや心の揺れが、きちんとこちらにも伝わってきて共感さえ覚えるほどに。
同性を味方にしてしまうのも、スターの条件のひとつですよね。