☆ソーラ・バーチ(1982年生まれ)
『穴』 (C) PATHE FUND LIMITED 2001 |
今年の3月にやっと20才になるというのに、その演技力はもう実力派の冠をつけてもいいほど高い評価を受けているソーラ・バーチ。その早熟な才能と役選びに妥協しない姿勢で、子役から女優への転換期をうまく乗り越えたみたいね。
『アメリカン・ビューティ』(1999年)では、ケビン・スペイシー演ずる父親と意思の疎通がうまくいかない、気難しい女子高生の役でかなりポイントを上げたけど、ゴールデンウィークに公開予定の『穴』(2001年)では、さらに磨きをかけたみたい。
『穴』 (C) PATHE FUND LIMITED 2001 |
イギリスの名門パブリック・スクールから4人の学生が突然失踪。その事件の唯一の生存者リズ役がバーチ。
悪夢のような状況から逃げ出した直後の混乱し不安げなリズ、回想の中の内向的で冴えない女の子、友人の証言による性悪女のリズ……。バーチは、まるで多重人格のようなリズを、どれがほんとの顔なのか、観客にも知られないように見事に演じ分ける。
最後のほうで、事件の真相を解明しようとする精神科医に対して見せたホントの表情。一瞥。その衝撃は、スクリーンを超えて、私の背骨まで凍らせた。それはまるでレクター博士のような鋭い眼力だった!
ブラッド・レンフロと共演した『ゴーストワールド』(2001年)で、今年のゴールデン・グローブ賞ミュージカル・コメディ部門の主演女優賞にノミネートされたバーチ。国際的大女優の地位はもうすぐそこに。
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『穴』オフィシャルサイト