テクノポップ/Perfume関連

Perfume対談~直角二等辺三角形TOUR(7ページ目)

19公演にわたった直角二等辺三角形TOUR終了! 第1回は8月に行われた福岡と愛媛の中ホールでのライヴをもとに、助手と研究生を迎えて対談を始めます。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Zero Gravity~


先生:
シングル攻勢の後は、アルバム曲で挟んで、ハウス~ソウル色の強い洗練されたPerfumeをアピールしてくれましたね。

助手:
このあたりは今回のツアーならではの流れですね。オトナなPerfumeの時間です。

研究生:
いよいよ新機軸のアピールタイム。モードとしては「静」。こういうクールでブラッキーなサウンドだと、純白の衣装も一層映えてきます。ただ、のっち衣装のシルエットは、懐かしアイドルのセイントフォーっぽくも見えましたが・・・。

先生:
「Zero Gravity」は「Take me Take me」の発展系のようなダンスでした。

研究生:
振り付けのことってよくわからないんですが、Perfumeの場合、いくつかのお約束的な動きがありますね。それらを異なった形で組み合せ、曲ごとのバリエーションを出していく。これをワンパターンと受け取るかどうかですが、ファンに覚えてもらいやすくするために、あえてそうしているように思えます。ひとつの曲が踊れるようになれば、他の曲のパーツをある程度は踊って楽しめる。観る側に“Perfumeっぽさ”をわかりやすく刷り込ませる狙いもあるのかもしれません。いろいろな曲の振り付けを見ていると、彼女たちらしさが自然と浮かび上がってくるような気もします。

先生:
かっこいいメロディーも振り付けも際限なくあるわけではないですからね。MIKIKO先生が他のダンスユニットにやった振り付けを見ると、そのあたりは解明できるかもしれません。

研究生:
全盛期の小室サウンドのような考え方なのかな。メロディーの下地となるコード進行のパターンをあえて数個だけにとどめて、キーだけを変えることで、多くの曲を量産していく。あれも手抜きしていたからではなく、小室サウンドを浸透させるために聴き手へ小室らしさを“刷り込ませる”ことが狙いでしたから。

先生:
「Kiss and Music」は帽子を使ってのダンス・・・踊れるユニットであることを再確認させてくれました。

助手:
安室ちゃんやジャネット・ジャクソンのステージかと思いましたよね。え?誰も思ってないって??でも、あの帽子を使ったパフォーマンスは、曲の持つ「黒さ」がわかりやすく表現されてましたね。

研究生:
帽子を持って出てきた時点で、宝塚歌劇??って・・・僕は狙いを取り違いかけた残念組です(笑)。でも、この曲はダンスによって華やいだ存在へと化けましたね。さらにR&Bサウンドならではの“キレ”のあるグルーヴがダンスによって視覚化されてしていたように感じました。かつては「3人のダンスのシンクロ率」が賞賛されていました。この曲ではそれに加えて、「曲とダンスのシンクロ率」も評価されてほしい。彼女たちの振り付けでは、こりゃかっこいい!と久々に呆気にとられました。個人的には前半部分のヤマ場でした。振りコピさんにもこの曲をコピってほしいなー。
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