バービー・コス
先生:
ジャケ、PVでのAiraちゃんのバービー振りに注目しましょう。バービー・コスをして弾けているというのではなく、やはり伝わるのは悲しさや切なさなんですよね。派手なタイツはどこから手に入れたのか、とても気になるところですが。
研究生:
かなりいいことを言いつつ、結局、タイツが気になっている先生もどこか切ないです。
博士:
先日、見本市に行くとパンスト・メーカーが“どんなプリントも出来るって派手にデモしてましたね。案外最新技術なのかも知れませんよ。
研究生:
前回の「サヨナラTECHNOPOLiS」のPVでも感じたのですが、Airaちゃんって、時折、びっくりするほど凛とした表情を見せてくれます。振り切ったヴィジュアル展開や、おとぼけキャラの印象も強い彼女ですが、実は品のある顔立ちが持ち味の正統派美人なんだと改めて実感できました。“お人形さんのような整った顔立ち”という言葉もありますもんね。
博士:
一見キッチュな感じの背景がコスと相まって可愛い感じですね。背景のキャラクターがロドニー・グリーンブラッドだったりしたら別の意味で話題になりそうですが。
「CHANGE MY WILL」に見るシニシズム
研究生:
タイトルチューンは初夏を感じさせるようなさわやかサウンドでしたが、、2曲目の「CHANGE MY WILL」は、いきなりハードにうねりまくるサウンド。シングル盤全体からも、ガーリーのひと言では括りきれない相変わらずのアグレッシヴさを感じましたね~。
先生:
「CHANGE MY WILL」は、サウンド的はニューレイヴっぽいですが、これも歌詞にはやるせない消耗感があります。
研究生:
“終わらせ方はWikipedia”というフレーズも出てきます。“終わらせ方なんて、いろいろあるから簡単だしね”というシニシズムっぽいですね。
先生:
逃避旅行に出たくなります。
研究生:
サウンド的には最近のProdigyや、The Qemistsあたりに近づいたサウンドかと。オールドレイヴリバイバルというニュアンスでのニューレイヴだと思います。シンセのラインが前に出ているミックスのせいか、僕には最近のProdigyっぽく聴こえます。いや、これかっこいい!
レイヴサウンドって、ポップスを聴く感覚からすれば不穏な感じで、時にはちょっと不快にも感じてしまう上物が特徴です。そして「CHANGE MY WILL」の歌詞が描く情景も、自分の気持ちのどうどう巡りへの苛立ち。要するに不快なもの同士をくっつけたら、ものすごいテンションの曲になっちゃったみたいな(笑)。
最終的に今風のダンスミュージックへと落とし込まれてる楽曲ですが、実は歌詞とサウンドの組み合わせには、とてもベタでわかりやすい関係性が存在する楽曲のように思えます。そういう意味ではロックっぽい曲なのかも。