テクノポップ/フューチャーポップ

近未来対談~大人のための相対性理論(6ページ目)

『ハイファイ新書』がオリコン7位を記録した、ポストYouTube時代のポップ・マエストロ・・・相対性理論について助手、研究生、小悪魔(新キャラ登場)と共に分析してみました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

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固有名詞乱発

小悪魔:
あっ、そういえば、最初に『シフォン主義』を聴いた時、「コントレックス~」ってフレーズが出て来て、「これわたし!わたし!」って盛り上がりました~☆ 小悪魔は美容と健康のために、常にコントレックスは二箱ずつ買ってるんです~うふ♪

先生:
いい所に話を持って行ってくれましたね。“コントレックス”といい、相対性理論の歌詞に見る“固有名詞”乱発というのは、一つの特徴ですね。他にも『ハイファイ新書』からは「テレ東」、「ふしぎデカルト」での“フジカラー”、「学級崩壊」での“ETC”。『シフォン主義』からは、「スマトラ警備隊」の“CIA””KGB”“共産党”“ゲームボーイ”、「元素紀行」の“ロキシーミュージック”。これらの固有名詞が、シュールな歌詞に散りばめられているのは、本当にズルイ人たちだと思います。

固有名詞の連呼というのは、僕的にはニューウェイヴなんです。プラスチックスの「ROBOT」とかHumpe Humpeの「YAMA-HA(これが人生だ)」とかの歌詞を思い出します。

小悪魔:
「共産党~」「~ロキシーミュージック」など・・・わたしが最も好きな相対性理論的固有名詞の使い方ですぅ~☆ たまんないですよねっ! 絶妙に韻を踏んで絶妙にユルい、けど確信犯すぎてニクいんです。

先生:
あと、ほとんどオヤジギャグすれすれの言葉遣い。これはギリギリなんですが、上手く均衡を保っています。「シフォン主義」は「資本主義」。「ハイファイ新書」は「解体新書」。でも、英訳は「HI-FI ANATOMIA」になっていて、これでは、「ハイファイ解体」。どこまで確信犯なのか、疑心暗鬼になります。

小悪魔:
オヤジギャグすれすれなんだけどそこが「がくっ。。。でもなんでこんないいんだろう?」と思わせる巧い言葉の選び方をしていますね。本当にヤラしいと思います。たまらんです!

先生:
なんか、小悪魔、オヤジっぽくなってきていますよ。

SPANK HAPPYみたいに・・・

小悪魔:
『シフォン主義』とか最初に聴いた時、「うわ、そそそそそんな!!」と感激してしまいましたよ(泣笑)。

そういえば「SPANK HAPPYみたいに扱われるんじゃないかと心配でしたがそうなりませんでしたね(苦笑)」というなんとも「この野郎!」なインタヴューがあるのですが、これもSPANK HAPPYの「資本主義は未だ有効である」という曲がある事と、あとはSPANK HAPPY自体が資本主義万歳な80sバブリィなユニットだってこともあるとおもいますが。全くニクいです。多分答えてるのはベースの人だと思うのですが(ベースの人がほぼ全曲歌詞と曲をかいています)。

先生:
SPANK HAPPYは僕も大好きですが、あちらはどうして売れなかったの検証がいつか必要ですね。
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