渋谷系?
助手:や、まぁそれは冗談なんですけど、ボク自身の中でAiraちゃんの評価が固まり始めたのが『ロボットハニー』あたりからなんですよね。あのPVのフェイク感! そんでもって、もってくるネタのベタさ。この感じ、なんかすごい親しみがあるなあ、と思ったんですよ。これはね、フリッパーズギターの感覚なんです。
先生:
Airaちゃんがフリッパーズギターとは、これまたえらい展開ですね。確かに、Airaちゃんのお母さんは渋谷系は好きだったと思います。 その発言はきっとお母さんを喜ばせるはずです。
助手:
そのフットワークの軽さや同時代的サンプリング感覚が“渋谷系”のソレにすごく近いものを感じたんです。もちろん、かつての渋谷系にはオマージュ感というか元ネタへの愛が、Airaちゃんにあるのかは分かりませんけど。
ディリー15位!
先生:フラゲ日のオリコンデイリーチャートで、『サヨナラ・・・』は、15位にチャートインしたようですね。HMV限定であるにもかかわらず、『Valentine STEP』も23位にチャートイン。「サヨナラ・・・」のようなかなりとんがった曲でそこまでいくというのは、画期的な出来事なのかなぁと思ってしまいます。
研究生:
15位!そんなに大勢の人がAiraちゃんのことを知っていたんですね~。エレクトロブームの裾野はここまで広がっていたのかと驚きです。Perfumeファンの僕としては、これでエレクトロ界隈の状況が中田Pの1人勝ち状態から変化していくことを祈ります。Airaちゃんのような存在に良質なエレクトロポップのバリエーションを増やしてもらい、シーンになりかけている今のブームを本物のシーンへと醸成させてほしいです。
そして、ブレイクビート主体のエレクトロにここまでニーズがあったことが嬉しいです。現在は「日本のエレクトロは、即効性を求めた4つ打ちが目立ちすぎる」という批判も耳にする状況。それだけにこのシングルヒットは画期的だと感じました。このようなサウンドが“ウケる音”としてリスナーに定着していくと、エレクトロのイメージにも広がりが出てくるかもしれません。『サヨナラ・・・』のヒットをきっかけに、4つ打ち主体にとどまらないバリエーション豊かなエレクトロが、他アーティストからもシングルリリース(ここが重要)されてほしいですね。