テクノポップ/Perfume関連

Perfume対談~雑誌評論分析(7ページ目)

紅白を分岐点に出始めた、一般誌でのアンチPerfume記事。「2009年に消える芸能人の筆頭~」「Perfume好きの男がダメな理由」・・・今回は、その本質を分析する対談を新たに講師を迎えて敢行!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

誉めたり、貶したり

先生:
同じ、朝日系列で、「アサヒ芸能」・・・いや、また悪い冗談です(こちらは徳間書店です)。ちなみにPerfumeが所属する徳間音工は、以前は徳間書店の傘下にあったレコード会社ですね。

「AERA」の2008年12月15日号では・・・

「Perfumeはお人形じゃない!」 と2ページもののPerfumeへの賞賛とも受け止められる記事があるのが面白いですね。こうして見ると、講談社も朝日新聞出版も、右も左もありみたいな記事です。

講師:
こうして、たて続けにPerfume批評が集中してしまうと、つい穏やかでない気分になってしまうのですが、これは冷静に考えると理由は明白で、時期から考えて、紅白出場の効果にほかなりません。

つまり紅白出場を果たすことでメジャー性を承認された結果として、一般誌の編集の方々にも、ニュースバリューがあると判断していただけるようになったわけです。それよりも、いまだに紅白には、これだけの威力があったのか!というのが、正直、驚いたところですね。

奇しくも、年をまたいで好意的記事から悪意を持った記事へと変化してますよね。 これは偶然ではなく、意味があると考えます。

つまり、08年の段階では、みんなが知らないPerfumeというユニットを、話題にするということそのものが、一般誌ではトピックだった。「こんなスゴい子たちがいるんだよ」というのが記事の主題で、いきおい、Perfumeがどれだけスゴいかということをアピールする内容にならないはずがない。スゴくない人を紹介しても、しょーがないわけですから。

先生:
その分岐点が紅白出演だったと。

講師:
はい。一般層に認知されると事情は一変します。

Perfumeという存在をみんなが知っているという前提で企画しますから、ただの紹介記事で終わるわけがなく、なにか別の切り口を与えなければならない。そこで手っ取り早くて、わかりやすいのが悪口だったというわけです。 年をまたぐということは、「年末進行を挟んで論調が変わった」とも言えるわけで、まあ、糞忙しい時期に、裏付けももなく書き散らかすのに、悪口はうってつけだったということも、いえるでしょう。

週刊誌系といえば、「週刊ポスト」の最後のほうで女子高生制服図鑑で一世を風靡した森伸之氏が、エッセイ風1コママンガのコラムを持っているのですが、ちょうど一年ほど前に『Baby cruising Love』の発売当日の風景が取り上げられてました。サラリーマン、大学生、ミュージシャン風のお兄ちゃんと、さまざまな人種の人たちが、ちょっと恥ずかしそうにしてレジの前に行列を作っているのが、これまでのアイドルにはない現象だと、かなり好意的なコラムだったと記憶しています。
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