実はPerfumeを褒めている
講師:しかし、この記事、Perfumeをdisっているわけではないんですよ。 きちんと読めば、「性格の良いPerfumeは、女性から認められている」という締め方になっているんですね。
さらに、このコーナーの名称は、「女が女にモノ申す」です。
コーナーの趣旨にしたがえば、女である妹沢さんが、女であるPerfumeにモノを申さなければならないはずなのですが、妹沢さんが批評しているのは、Perfumeが好きな男(それも世間一般の男はPerfume好きであるというきわめて肯定的立場をとっている)であり、あるいはPerfumeを手放しで誉める評論家です。
このコーナーのほかの執筆者が、ちゃんと「女が女にモノ申」しているにもかかわらず、妹沢さんのコーナーだけが、Perfumeから矛先をずらして、周辺の男性を否定している。 そのあたりのチグハグしたところに、編集内部のしがらみのようなものを勘ぐってしまいます。
先生:
女性の目から見たPerfumeというのは、確かにちゃんと理解するべきですね。今度は、女性を招いて、対談をしたいと思います。参加者募集!
見出しの影響
講師:ちなみに、我々が問題発言風に受け止めてしまうのは、「Perfumeは計算ずく 好きな男はチョロすぎ」という見出しの部分の影響です。
見出しを考えるのは、執筆者本人ではなく、編集者やデスクであることが多いことも、頭においておくべきでしょう。
先生:
確かに見出しだけで、ムッってなって、その感情に流されて読みきっては本質が見失われます。
講師:
そもそもこの見出しは、本文を正確に反映していません。妹沢さんは、Perfumeではなく、それをプロデュースするスタッフが計算ずくと言っているのです。 それが本当かどうかは、ひとまずおいておきますが。
先生:
CDが売れたり、ライヴに人が動員できて何ぼですから、売る努力というのは決して否定してはいけないと思います。というか、それが事務所やレコード会社の使命ですから。ただ、短期的利益の追求に走る売り方か長期的視点で育てる売り方なのかというのが、問われるべきポイントでしょう。
博士:
私が店頭に正月売り出し商品を並べる時も、そこそこ計算ずくです。 メジャー・レーベルのブレインがそこそこの金かけて全国展開するのに、計算ずくじゃないほうがおかしいです。