テクノポップ/近未来型アイドル

近未来対談~Aira MitsukiのCOPY問題(4ページ目)

「世紀のテクノポップムーヴメントを終わらせるという、問題作!!」と言い切った、テクノポップ界の刺客、Aira Mitsukiちゃんのデビューアルバム『COPY』について、けろっぐ博士と研究いたしました。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

Swallowtail D.A.N.C.E~Beep Count Fantastic

先生:
「Swallowtail D.A.N.C.E」はプロデュースがDE DE MOUSEとかのリミックスもしているCherryboy Functionと、かなりコアな起用です。Perfumeにおける「Butterfly」的存在なんですかね(笑)。feat. Terukadoという形で、Airaちゃん本人がほとんど歌っていない「Beep Count Fantastic」と並んで、どちらも、実験曲として純粋なアイドルポップへの決別を感じます。

博士:
「Swallowtail D.A.N.C.E」。電車の中で聞いててふとタイトル見て思わず声上げちゃいましたよ!! だってアゲハ蝶でしょ!!

先生:
「Butterfly」と「Swallowtail」とは、確かに奇妙な符号ですね。

博士:
Perfumeの楽曲がcapsule寄りになってきたかどうかという点は、以前助手を交えて白熱したように、十分討論に値する事項です。にもかかわらず、何のためらいもなく「Beep Count Fantastic」みたいな曲を乗せて来るんですから、驚きです。これで、この傾向はアイドルテクノの新しいスタンダードになるのかもしれません。 これはワンマン・ライヴのオープニングで使用してほしいですね。

先生:
中谷美紀のアルバム『cure』に「Aromascape」という教授のアンビエント系インストがありますが、シンガーのアルバムにシンガーの声がないインストがあるという、それに近いものを感じますね。

博士:
「イエロー・スーパーカー」は、『GAME』でいう「Puppy Love」みたいな存在感ですね。リズムはドラムンベースだし、冒険しようというより、ノリ重視ですね。

先生:
90年代ドラムンベース華やかし頃、三田あいりの『ジンジャーポップツアー』やFlip Flapのアルバム『Jungle Django Jumbo』は結構ドラムンベースでしたよ。

Hapiness land

博士:
最後に「Happiness land」は綺麗にまとめてきました。この曲もオーディオ処理的な部分に非凡なモノを感じます。アレンジャーというよりDJが思いっきり丁寧に作りこんだトラックという印象です。

ボーナストラック

先生:
通常盤のボーナスには、未発曲として「Rock'n Roll Is Dead」が収録されていますが、これってレニー・クラヴィッツの曲。これのカヴァーのアイデアがどこから来たか、不思議です。

博士:
前説の様に、アルバム全体として近未来の世界観を追求していますね。Airaちゃんは、いやいやピコピコやらされてるのではなく、テクノクイーンを自負していますね。ここで、ミッシェル・ゴンドリーが監督したらと妄想してしまいます。
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