テクノポップ/近未来型アイドル

アキシブ系~渋谷系アイドル

アイドル=アキバ系ではない。けっこう渋谷系である。林未紀の「アイドルになりたい。」から遡る21世紀アキシブ系アイドル。意外なあの人が・・・

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

アイドルを探せ

前回のアキシブ系特集ではアニソンを軸にアキシブ系楽曲を紹介しましたが、今回はアイドルを軸にします。アイドル=アキバ系なんて言うと全国の善良なアイドルの皆さんやアイドルを応援する人たちからお叱りを受けそうですが、アキバ系の属性であるアイドル・ヲタクという存在やヲタ芸などの行為がそのイメージを作ってしまっているのは事実でしょう。まぁ、それはそれで面白いんですけどね。

でも、アイドルは、本来、シルヴィ・ヴァルタンが主演した1963年のフランス映画「アイドルを探せ(Cherchez l'idole)」に由来する訳で、アキバ系というよりも渋谷系の人たちが評価してもいいものだと思います。菊池桃子の「アイドルを探せ」とくれぐれも混同しないように。そういう意味では、和製シルヴィ・ヴァルタンとしてデビューした奥村チヨは、渋谷系アイドルの元祖と言えましょう。という事は、みうらじゅんも渋谷系なのか?

idol fancy
そういう文脈でアイドルを捉えてみると、ちょっとイメージ、変わりましたよね? こしじまとしこが歌うcapsuleの「idol fancy」でのアイドルの世界です。

彼氏や旦那がアイドルにのめり込んで困っている全国の女性は、ぜひ正しいアイドルの認識をもって寛容な気持ちでいてあげてください。

では、アキシブ系としての渋谷系アイドルについて話を進めていきましょう。ここでは、あくまでもアイドル的魅力を持ったアーティストというよりも、アイドルに焦点を当てます。Perfumeは広島ですから、本来はローカルアイドルとも分類できますが、中田ヤスタカという存在を考えると、アキシブ系度が高いです。

みきPON

判りやすいところでは、“みきPON”こと林未紀です。11月13日発売の週刊誌「SPA!」で『地域&ジャンル「限定アイドル」萌図鑑』という特集が組まれていましたが、その中で「アイドル通が選ぶ“異色ギャル”たち!」としてプロ書評家の吉田豪も“ボヤき”アイドルとして推薦していました。

amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)

アイドルになりたい。
アイドルになりたい。
デビューシングルは、『アイドルになりたい。』。「なれよ!」と突っ込みたくなります。女子アイドルの定番とも言える、自己紹介ソング。小西康陽によるやりすぎ感のあるピチカート・サウンド、常盤響によるプチエロ・ガーリーなジャケなので、渋谷系認定書は無条件で出ます。しょこたんの妹分としてオーディションで16,217人の応募者から選ばれたということから、多少アキバ系が入っています。 ちなみに、西城秀樹の妹分としてデビューしたのは河合奈保子と石川秀美。そして、18歳の女の子にムーンライダーズの「マスカット ココナッツ バナナ メロン」(想像力エロな歌)を歌わせるという素敵な悪趣味に走っています。ちなみに中原めいこのは「君たちキウイ・パパイア・マンゴーだね。」です。小西康陽はムーンライダースがそれほど好きでないという説が覆っています。

ウエスト53センチのくびれが売りの彼女、Perfumeが出た回の「MUSIC JAPAN NHK」に水着風衣装で出ていましたが、確かに歌唱力は厳しい。本人も「まだまだ下手」と自認しているわけですが、そんな事あんまり気にしないでください。それよりも安田成美を目指して欲しい。
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