テクノポップ/90年代以降のテクノポップ

バンコクからFUTON!(3ページ目)

東洋のシザー・シスターズとも呼ばれる!? あのパナッシュの美少年、元スエードなどの有名人もいる最高に怪しい多国籍エレクトロクラッシュ系バンド。野宮真貴の『Party People』にも参加!

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

野宮真貴とのコラボ

Party People
さて、FUTONは日本のセレブとも交流を深めています。日本では、レーベルメイトとなったピチカート・ファイヴ解散後としては野宮真貴のサード・アルバム『Party People』(2005年)にも関わっています。m-flo、Dimitri from Parisから赤城忠治、菊地成孔、そして元クラフトワークのWolfgang Flurまでの豪華絢爛ゲストにFUTONも混じって、エレクトロディスコ大会。ピチカート前の『ピンクの心』は別格として、これまでのソロの中で彼女の魅力が一番出ています。

Futonとの関わりは、Gene君がタイ語で歌っているFutonとしてはメロウな曲「High」を野宮さんが日本語、タイ語、英語でカヴァーをしています。プロデュースはFuton、バックヴォーカルはGene君とMomokoちゃん、そして菊地成孔とのデュエットであります。

ちなみにこのアルバムで野宮さんは寺本りえ子とのユニット、Oui Oui名義でt.A.T.u.の「Not Gonna Get Us」を見事にカヴァーしています。ジュエミリアに続く、日本人カヴァーの快挙。

パナッシュの美少年

倫敦美学(裏ジャケ;上部写真の真ん中女の子のような男子はポール君)【クリックして拡大!】
倫敦美学
美形のオトコたち~80年代編にも登場したポール・ハンプシャー君ですが、彼は80年代初期にパナッシュ(Panache)というニューロマンティック系バンドでキーボード担当でした。元サイキックTV(Psychic TV)という肩書がどちらかと言うと彼のプロフィールの前面に出ており、パナッシュでの美少年アイドルぶりはポール君にとっては恥ずかしい過去のようです。

当時パナッシュはイギリスでライヴ等はやっていたようですが、日本でしかリリースをしていません。日本での成功を足がかりに本国デビューをしたいという考えだったようです。デビュー・アルバムは、『Dancer At The End Of Time(倫敦美学)』(1981年)。ライナー・ノーツを書いているのは、80年代のこの手の仕事を一挙引き受けていたと思われる山田道成氏。帯には「ロンドンのロック・カルチャーを塗りかえるべく運命づけられた五人の騎士達・・・パナッシュ」とあります。第2のQueenやJapanになって欲しいという気持ちだけは伝わります。サウンド的には、ニューロマという以上にT-Rex的なグラムロック路線ですね。やはり、リーダー格のコルム・ジャクソン(Colm Jackson)がT-Rexファンクラブの会長であっただけに。

Panache Live In Japan
その後、パナッシュは『Heartbreak School(パナッシュ・セカンド)』(1982年)、そしてメンバーもかなり入れ替わって『Panache Live In Japan』(1982年)をリリースして消滅しました。

In Strict Tempo
パナッシュに詳しい荒純也さんから以下を教えてもらいました。パナッシュ解散後は、ポール君は、元ソフト・セル(Soft Cell)のデイヴ・ボール(Dave Ball)のソロ・アルバム『In Strict Tempo』(1983年)のジャケにて縛られています。そして、10数年前にバンコクを訪れてから、ラジオ番組「The Hive」でDJや「Re-Hab」というエレクトロ系イベントをオーガナイズするようになり、これがFUTONへの活動へと続いていったようです。

【関連リンク】
FUTON Official web site(avex)
xfuton.com(公式サイト)
GET FUTON
Futonのモモコさんにインタヴュー(ぽめこのタイ壺)
【編集部おすすめの購入サイト】
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