アーティスト応援
――投資という形態でのアーティストへの応援と考える事も出来ますね。配当金以外のメリットはあるのでしょうか?中川:自分が買った(投資した)ファンド対象のCDが売れることで、「自分がメキキして認めたアーティストが世の中にも受け入れられた」、という今までアーティストやレコード会社しか感じることの出来なかった楽しみを得ることができますよね。これから本格的にCDをリリースしていくアーティストの作品であれば自らがアーティストを育てていく楽しみ、というのも醍醐味かもしれません。
――投資となると当然リスクが伴うのですよね。極端かもしれませんが、今回CDが100枚しか売れなかったら・・・または100,000枚売れてしまったら、配当金はどうなるのでしょうか?
中川:100枚ですとファンド手数料に満たないため、配当はされません。たとえば500枚ですと1,317円の配当、と残念な結果をアーティストとともに共有していただくことになります(笑)。ただし、配当金が投資金額に達するまでは、流通等でかかる経費を除いて優先的にミュージックファンド®参加者に還元されるよう考慮しています。10万枚売れてしまった場合には87,516円が配当されますので、アーティストと共に夢を見るのも楽しみの一つですね。
エンターテイメント商品として
――ミュージックファンド®の様な投資モデルは他の国または他の業界では既に行われている事なのでしょうか?中川:ミュージックファンド®は、あくまで“エンターテインメント商品”ですので、一概に投資商品と比較できない部分はありますが、個人向けファンドビジネスは、弊社のような音楽CDに限らず、アイドルやアニメ、映画制作にまで及び、様々なジャンルに拡大しています。また音楽に関していえば米国で、デビッドボウイが1990年以前の著名な25の初期アルバム300曲に関して、将来15年間にわたるロイヤルティ収益を担保とするファンドを発行しています。ジェイムズブラウンやマービンゲイ、カーティスメイフィールドなど海外では多くの実績があり、韓国においてはかなりたくさんの音楽がファンドによって生み出されています。
――アーティストの方でこの記事を読まれて、ぜひミュージックファンド®でのリリースを考えたい人がいたら、どうすればいいのでしょうか?
中川:ミュージックファンド®を運営する株式会社ライツバンクまでご連絡ください。ミュージックファンド®に安心して参加していただける状況をつくるために、現在は法人との契約のみに限らせていただいているほか、アーティストさんやレーベルさんにもいろいろ協力してもらいながらの状況ですので、すぐにミュージックファンド®のシステムをご提供できるとは限りませんが、今後もっと簡単に利用いただけるサービスにするために日々がんばっています。
――今年は後どの位のファンドを募集する計画なのでしょうか? 私も前向きに投資を考えたいと思います。もしその場合は、All Aboutでも結果報告させていただきます。
中川:既に募集が決定しているファンドがいくつかあり、今後は定期的に募集を開始します。来年以降も積極的に皆さんに参加いただけるようミュージックファンド®を計画していますので、今後ともよろしくお願いいたします!
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