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アーティスト・インタヴュー~Part 34 Pyokn~泣きメロ系エレポップ!(2ページ目)

ムーンライダーズの岡田徹氏主宰レーベル、 valbからアルバム『Colorful Vibration』でデビューしたエレポップ・ユニット、Pyokn(ピョクン)の3人にインタヴュー。テクノに泣けます。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

ムーンライダーズとの関わり

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――最初の音源の正式リリースはムーンライダーズの岡田徹さんが主宰するvalbからのレーベル・コンピレーション『The Tuning of the World』(2001年)だと思いますが、どのようなご縁で参加する事になったのでしょうか?

【Shinya】デモテープをFPMが所属していた事務所に送ったところ、テープが事務所経由で岡田さんまで届いたらしくある日突然岡田さんから「ムーンライダーズの岡田です。会いましょう」ってメールが来ました。で、僕らは「これって本物メール?いたずら?」で半信半疑でメール返信したら、本物で(笑)。で、後は、会いに行った日に意気投合して岡田さんのレーベルコンピに参加することになったんです。後で聞いたのですが、今どきデモテープをCD-Rじゃなく文字通り「テープ」で送って来たセンスにも感心したんだそうです(笑)。

――このコンピで、既にデビュー・アルバムに収録の「ガネーシャ」が入っていますね。素敵なモンド&ラテン風味の歌ものエレクトロポップですが、この時点でかなりPyoknの方向性というのは決まっていたのでしょうか?

【Hideo】そうですね。結成当時の全体のテーマとして「カラフル・バイブレーション」というのを掲げていました。なので曲を作る時やアートワークを決める時など、何かにつけては「それはカラフル・バイブレーションに合ってるっけ?」というように自分たちでいちいちチェックするという感じでした。曖昧ながらも何かそのテーマに沿った感覚的な方向性を基準にしていたと思います。結局は「自分たちの音楽の雑食性を良い感じで放出したい」ということだったんですが。実際アルバムタイトルになるぐらいだし、これまでは本当に全て「Pyokn=カラフル・バイブレーション」でやってきましたね。

――また、岡田徹さんつながりで、ムーンライダーズの『Dire Morons TRIBUNE』(2001年)や岡田徹さん、山本精一さん、伊藤俊治さんの3人による異色トリオ、ya-to-iの『THE ESSENCE OF POP SELF』(2001年)にも参加されていますね。『THE ESSENCE OF POP SELF』はエレクトロポップ度がとても高いアルバムですが、参加された感想などありましたら、教えてください。

【Hideo】僕は、ムーンライダーズ『Dire Morons TRIBUNE』に入ってる「イエローサブマリンがやってくるヤア!ヤア!ヤア! 」という曲で、プログラミングで参加させて頂いた時のことが特に印象に残ってます。初のほぼ一曲まるごとプログラムで、岡田さんにぽんと1曲分の生のドラムとベースとギターのトラックを渡されて、元素材の生の感じは残しつつ打ち込みなエレクトロなディスコものをというリクエストの下、正直最初はビビってましたが、最後に「でもPyokn的に好きにやっていいよ」と。最後の岡田さんのこの一言にすごく救われたのを覚えています。


【Miki】『THE ESSENCE OF POP SELF』で「空の名前」にボーカルで参加しました。Pyokn以外の楽曲で歌ったのは初めてで、完成したものを聴くまでどんな曲になるのか想像がつきませんでしたが、岡田さんが出す曲の優しさに感動しました。

――わたくし、ムーンライダーズは70年代より聴いており、リスペクトしておりますが、ムーンライダーズはよく聴いておられたんでしょうか?

【Hideo】もともとそんなに聴きまくっていたわけではないのですが、学生時代に友達に勧められて聴いたのが最初で「9月の海はくらげの海」と「ニットキャップマン」(フジオさんの歌)が特に好きですね。
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