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アーティスト・インタヴュー~Part 29 しょんぼりテクノ・・・時と哲学(5ページ目)

ちょっとしょんぼりしながらも、箱庭的テクノポップ世界を繰り広げる、ひとりでもがんばる謎のバンド・・・時と哲学(通称トキテツ)。トキテツさんからの不審なメールから始まったインタヴュー。

四方 宏明

執筆者:四方 宏明

テクノポップガイド

時と哲学のおすすめ

――では、時と哲学が薦める(またはリスペクトする)テクノポップ系(それほどジャンルにこだわらないでもいいです)アルバムを紹介してください。

鈴木さえ子は4年ほどまえに偶然聴く機会があって、ずきゅんってきました。今まで自分のやってる音楽が、テクノポップとはいってもどうも他のそういうジャンルの人たちとベクトルが違う気がして、疎外感があったのですが、鈴木さえ子の『緑の法則』は初めてすっと入ってきたアルバムでした。「これでいいんだ」って思いでした。それでファーストアルバムの『ファンホッホ』のイメージが出来上がりました。もちろん足元にもおよばないのですが、影響されました。

あとスプーキー・ルーベンはポップさ、普通さが好きです。普通にもっと売れても良いと思うのだが。セカンドアルバムを作っている時は、ヤギの『プール』、いまさらイスラエルの『タピエス・ビューティフル』、原マスミなどを素子さんから借りてよく聴いてました。テクノではないのですが、ブラー、ウィーザー、あとサニーディ・サービスの『東京』は今だに個人的によく聴きます。そういや普段あんまりテクノポップて聴かないですね。聴くのはトキテツくらい(困)。テクノポップが好きというよりも、切なさや空気感を伝える手段として、自分にとってはこの術しかないといったところでしょうか。楽器演奏苦手ですし、シーケンサーがこの世になければ音楽してないと思います。

マイ・フェイバリット・アルバムは、サニーデイ・サービスの『東京』、プラモ・ミリオン・セラーズの『フルスクラッチ』、くるりの『チームロック』、ウィーザーの『ピンカートン』、遊佐未森の『モザイク』、電気グルーヴの『ドラゴン』、筋肉少女帯のベスト、などです。電グル以外一枚もテクノポップないですね。作り手として、リスペクトするアーティストをそのままやっちゃうっていうのには抵抗感があります。恥ずかしがりやですし。

イカ型リズムマシーンを演奏!
――今後の活動の豊富について意気揚々と語ってください。

意気揚々・・・。 まず生活苦しいんで、がんばってバイトを探します。いやマジで。んで、いまチェコチェコヤギという別ユニットで、分かりやすいテクノポップ・アルバムを作ってるのですが、少し予定より延びそうで、っていうより予定よりかなり壮大な作品になりそうで、もしかしたら、一度白紙にして、しっかりと作りなおすかもしれないです。あんまりあせらずにゆっくり作ろうかなと思ったりもしてます。そして来年はなんとかトキテツの新アルバムのレコーディングにはいりたいです。がんばります(バイトを)。こんな無名野郎を取り扱ってくださってありがとうございました。アルバムできた時はまたよろしくお願いします。

最後に告知。この記事よんで気になった方はmeatmoonでは通販もしてますので、時と哲学のH公式サイト「山羊と筋肉質」をチェックしてくださいませ。

(どうもご協力ありがとうございました。)
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