Photo by Ryu Yano |
中学3年ぐらいからカセットテープ2台と自作の2チャンネルミキサー、自作のスプリングリバーブなどで、ピアノ、エレクトーン、笛、茶碗、肉体などで録音しはじめました(笑)。シンセで最初に手に入れたのはROLANDのSYSTEM 100の101というメイン部分ですね。『あなたはキツネ』はデジタルが普及した時期にたまたま自分の過去のテープをきく事があったんですが、以前より音が劣化している。このままじゃ過去のデモテープは聴けなくなるのでは?と心配になって、自分の為にもこれらの陽の目を見なかった作品群をデジタルにしておく必要がある、と思って作った完全な自主制作CDです。前述のエキスポの元になったデモ曲も『あなたはキツネ2』に収録してあります。
帰ってきたSPACE PONCH
amazon.co.jpにあるCDは、ジャケ写からリンクできます。(amazon.co.jpにない場合、海外のamazonや他の通販サイトへ)――1999年には、SPACE PONCHとしての遅すぎたデビュー・アルバム『THE WORLD SHOPPING WITH SPACE PONCH』がリリースされていますが、SPACE PONCHは、基本的にコンスタンス・タワーズが名前を変えたユニットと捉えていいのでしょうか? という事は、以前コンスタンス・タワーズとしてリリースするはずの音源とかも、こちらに収録されているのでしょうか? 全体的にエレクトロ・モンド・ラウンジなテイストが強いですが、「TENGS OF THUGS」などは十分踊れるちょっと狂気を感じるサイバー・ダンス・ミュージックだと思います。
コンスタンス・タワーズは、岸野雄一のコンセプト、頭脳のもと、常盤響の豊富なレコード知識やアイデアをMint-Leeの作曲、オーケストレーション能力で、松前がデータ制作、レコーディングを行う、というスタイルが基本的な役割と言えると思います。僕が参加する前は今で言うモンドものを既に80年代前半からやっていて、僕が加入後にランダムな音列の利用やジャーマン・ロックに近いビート感を出した「TENGS OF THUGS」の様な曲もやるようになりますが、その後、岸野雄一の歌ものへ変化していきます。『ハレはれナイト』『誓い空しく』がちょうどその時期ですね。
バンド・コンセプトがわかりにくくなるので、歌ものは、その後「ヒゲの未亡人」や「岸野雄一&フォルティタワーズ」に発展していきます。なのでこちらは僕は参加していません。あとは岸野雄一のソロアルバム『A to 2』にも当時のコンスタンス・タワーズのテイクが収録されていますね。一方のモンド系、ダンス系のものは「歌ものじゃないコンスを見たい」というリクエストもあったりして一旦、オリジナルコンスタンス・タワーズと言ってましたが略してオリコン?ってのもなんだから、SPACE PONCHに改名して再度活動しました。「TENGS OF THUGS」は、自分ではダンスミュージックのつもりで作ってるんですけど、やっぱりジャーマン・ロックの影響がもう身体に染みついてるようで...(笑)。